2004 Fiscal Year Annual Research Report
眼の形成における新規短鎖デヒドロゲナーゼ/リダクターゼの役割
Project/Area Number |
02J03991
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
鈴木 亮子 基礎生物学研究所, 統合神経生物学研究部門, 特別研究員(PD)
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Keywords | レチノイン酸 / ビタミンA / short-chain dehydrogenase / reductase / ニワトリ胚 |
Research Abstract |
Restriction landmark cDNA scanning法によって得られた新規chick short-chain dehydrogenase/reductase(cSDR)は、一次構造および発生初期の眼における発現パターンから眼の形成に重要であるレチノイン酸の合成に関わる候補分子であると推測された。高速液体クロマトグラフィーおよびレチノイン酸に応答性を示すレポーター細胞を用いてその酵素活性を調べたところ、予想に反してcSDRはコントロールと比較して有意な活性を示さず、レチノイン酸の合成に関わる可能性は低いことが示唆された。 そこで、cSDRの機能を明らかにするため、1)網膜内での局在部位および細胞種の同定、2)遺伝子発現抑制系を用いた機能解析を試みた。1)に関しては抗体を作製し、抗体の特異性を確認した。免疫組織化学染色を行い、詳細にその局在を調べた。2)に関しては、shRNAを用いた発現抑制系が当研究室で確立したのでその系に基づいて、5つの発現抑制ベクターを構築した。In vivoエレクトロポレーション法により発現抑制ベクターを網膜に導入し、抑制の効果をwestern blotting解析により確認した。その結果、2種類のベクターによってcSDRの発現が抑制されることが判った。これら2つを用いて発現抑制を行ったところ、眼の形態に異常が生じる個体を得た(n=8)。よって、cSDRの基質は未だに不明であるが、眼の形態形成に関与する酵素であることが示唆される。
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