2002 Fiscal Year Annual Research Report
地域産業集積における動態メカニズムの分析 -東大阪地域を中心として-
Project/Area Number |
02J04103
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
松永 桂子 大阪市立大学, 大学院・経済学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 産業集積 / 中小企業 / 技能形成 / 技能継承 / 熟練技能 / 大阪 / 企業調査 / 東大阪 |
Research Abstract |
本年度は、当研究課題「地域産業集積における動態メカニズムの分析」の研究期間の初年度にあたり、以下の要領で研究活動を実施し、また研究成果を発表してきた。 第1に、地域産業集積の多様性と産業構造変化との関係をモデル推計したうえで、個別の地域事例として東大阪地域の産業構造の変化について研究を行った。成果は、イノベーションに関する世界的規模の国際会議6th International Conference on Technology Policy and Innovationにて、"Regional Manufacturing Agglomeration in the Period of Maturity -Course and Trends of Industrial Districts in Higashi-Osaka (Eastern Osaka) -"とのタイトルで報告を行った。報告要旨は、<http://www.keihanna-plaza.co.jp/ictpi2002/>に収められている。 第2に、本研究者は、本大学経済研究所の教員を中心に組織される工業集積研究会(代表:植田浩史助教授)に属しており、研究会において2001年度および2002年度に実施した大阪市南西部にある工業集積地の実態調査に参加した。調査は、アンケートと聞き取りの二面から行われた。本研究者は、なかでも中小製造業の技能と熟練についての分析を担当し、研究成果は雑誌論文として共同で発表・公刊した(裏面の研究発表参照)。結果を取りまとめるうえで論点として提出したのが、(1)製造業の基盤的技術を構成する熟練技能の継承の実際と問題点、(2)熟練技能の形成過程と自社技術の蓄積との関係である。ヒアリング調査部分については、工業集積研究会『大阪市内機械金属関連中小企業の技能継承に関する実態調査報告書』(OCUIER Working Paper Series No.0303、2003年3月)として別途に資料として作成している。なお、本課題については、来年度も引き続き実施し、中小製造業の技能形成と継承に対して一定の見解と方向性を提示していく予定である。
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Research Products
(1 results)