2002 Fiscal Year Annual Research Report
B中間子実験を用いた超対称統一模型におけるフレーバー構造の解明
Project/Area Number |
02J04277
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Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
小嶺 信二 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所・理論部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 超対称性 / 大統一理論 / B中間子 / CPの破れ |
Research Abstract |
今年度は超対称に拡張された統一理論に基づく模型がB中間子の実験やレプトンフレーバーの実験にどのような影響を与えるかを調べた。 まずB中間子がD中間子、τ、υ_τに崩壊するモードを調べた。そして超対称に拡張した理論では小林-益川行列とは別の起源でCP対称性の破れが起ることを確かめた。そして実験的にこのことを確認するには、τ粒子のスピン偏極を測定し、時間変転に対して奇である量を観測することでこのCPの破れの効果を見ることができることを指摘した。また超対称粒子の効果で分岐比自体も標準理論の予言と比べて数十パーセント変わる可能性かあることを示した。これらの現象は将来のsuper KEK Bの実験などで観測される可能性があることを明らかにした。また中性子の電気双極子モーメント、b→sγの分岐比、CP非対称性などの他の測定量との相関を調べると、超対称模型におけるフレーバーの構造がより明らかになることを調べた。 また右巻きニュートリノを含む超対称標準模型、SU(5)の構造をもつ超対称統一模型でμ→eγ、μ-e変換などのレプトンフレーバーの実験にどのような効果があるかを調べた。従来これらの模型でのμ-e変換の研究ではTiなど特定の原子核について調べていた。本研究は原子核の種類によって、スカラー型、ベクトル型、双極子型などの演算子の効果が異なって現れるという現象を利用して、様々な核子を用いてμ-e変換の実験を行い比較することで、これらの模型の区別ができる可能性があることを研究した。
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