2004 Fiscal Year Annual Research Report
RFイオンガイドとイオントラップを用いた不安定同位体の超微細構造精密分光
Project/Area Number |
02J04295
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
中村 貴志 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 超微細構造 / イオントラップ / 高周波イオンガイド / 精密分光 / ゼーマン効果 / 磁気長微細構造定数 / 核磁気モーメント |
Research Abstract |
本年度は9Be+の磁気超微細構造定数の外部磁場強度依存性の測定の推進、RFイオンガイドの開発研究およびそこから引き出されたイオンの分光のためのイオントラップ・レーザー分高装置の開発研究に従事した。 9Be+の磁気超微細構造定数の外部磁場強度依存性の測定に関しては、0.58T,0.50Tの磁場強度でのレーザー・マイクロ波多重共鳴法による超微細構造のゼーマン分裂準位の精密分光測定をおこなった。それらのデータ解析から磁気超微細構造定数と核磁気モーメントの外部磁場依存性の傾向がみえつつあり、あと数点の測定で磁場依存性の効果の測定が実現出来る予定である。これらの研究成果の一部については、日本物理学会秋季大会(青森大学、2004.9.15)において発表をおこなった。 RFイオンガイドの開発研究に関しては、理化学研究所加速器施設に設置されたRFイオンガイドの研究グループの主力メンバーの一人として開発研究に従事し、今年度で実用化のほぼ手前まで開発が進められた。またこのRFイオンガイドにオンラインで接続し不安定同位体の精密分光を目的としたイオントラップ・レーザー分光装置の開発にも参加し、これら装置のオフラインでの測定方法の開発、ビームラインの作成などをおこない不安定同位体の分光実現間近まで研究開発を進めることに成功した。
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