2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J04392
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡辺 知恵 大阪大学, 微生物病研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | CD40 / CD100 / B cell receptor / CD72 / SHP-1 / FcgammaRIIB |
Research Abstract |
CD100はセマフォリンファミリーに属する分子で、神経系ではPlexin B-1を、免疫系ではCD72をその受容体として細胞内にシグナルを伝達している。CD72は細胞内領域にITIM motifsを持ち、リン酸化を受けるとチロシンホスファターゼSHP-1を会合して、BCRを介したシグナル伝達の抑制性調節因子として働いていると考えられている。我々はこれまでに、CD100はCD72を介してB細胞を活性化する事、またその作用機序としてCD100がCD72の脱リン酸化およびCD72からのSHP-1の解離を誘導し、CD72の抑制性シグナルを解除することによりBCRやCD40のシグナルを調節している事を示してきた(A.Kumanogoh et al.,Immunity 2000.13.621)。実際、CD100欠損B細胞ではSHP-1がCD72に恒常的に会合しており、その結果としてB細胞のCD40、BCRおよびLPSに対する反応性、さらには抑制性受容体であるFcgammaRIIBによるNegative feed back機構も阻害されていると考えられる。そこで、本研究ではCD100がどのような機構でCD72の脱リン酸化を誘導してBCR、CD40およびFcgammaRIIBシグナルを制御するのかを明らかにするため、CD72と各受容体(BcR、CD40及びFcgammaRIIB)との会合状況、及びそれらの会合へのCD100の影響を検討した。WEHI231細胞及びマウス脾臓B細胞において、抗IgMによる刺激後FcgammaRIIB及びBCR構成分子であるImunoglobulin (Ig) AlphaはそれぞれCD72と会合したが、CD100の添加によりこれらの会合は阻害された。これに対して、CD100欠損B細胞では抗IgM刺激後のCD72とFcgammaRIIB及びIgAlphaとの会合はともに野生型B細胞に比べて著しく増強していた。また、CD40を強発現させたWEHI231細胞株ではCD72とCD40の会合が認められたが、CD100添加によりCD72とCD40の会合は阻害された。以上の結果より、CD72はBCR、CD40およびFcgammaRIIBに直接会合することにより、SHP-1を介して各シグナル経路を抑制しており、CD100はCD72のこれらの分子からの解離を誘導して各シグナルを増強することが明らかとなった。
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