2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J04859
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松本 良 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 鍛造 / 切削 / 無潤滑 / 極微量潤滑 / ミスト潤滑 / マグネシウム合金 / FEM |
Research Abstract |
1.切削および塑性加工における無潤滑状態における摩擦機構の検討 無潤滑化が進む切削加工と無潤滑化が研究初期段階である塑性加工との摩擦機構の比較を行うため,被加工材の新生面の摩擦試験,被加工材の応力状態を変化させた摩擦試験を提案,実験を行った.無潤滑切削加工における工具-被加工材の接触面圧,真実接触面積率が摩擦特性におよぼす影響について詳細に調べ,無潤滑切削加工の摩擦機構について考察した. 2.ミスト微量潤滑鍛造における摩擦測定 ミスト噴霧装置を用いて極微量の潤滑油を噴霧し,アルミニウム合金のすえ込み加工時の摩擦について測定した.ミスト状潤滑油の工具表面への噴霧状態を調べ,潤滑油量と摩擦,被加工物の表面粗さの関係について調べた.アルミニウム合金のすえ込み加工では,0.59/m^2程度の潤滑油を供給することにより,無潤滑加工に比べて摩擦係数を約50%低く,被加工物の表面粗さを加工前より小さくすることができた.またミスト状潤滑油を噴霧した場合と薄膜状に潤滑油を供給した場合で摩擦,被加工材の表面状態へおよぼす影響について比較した.さらに加工中のミスト状潤滑油のふるまいについて加工後の被加工材表面状態から考察し,ミスト微量潤滑の潤滑機構を解明した. 3.マグネシウム合金の材料特性を利用した温間鍛造法の開発 マグネシウム合金の加熱特性,加工軟化特性を利用した新しい温間鍛造法を提案した.提案した温間鍛造法について,有限要素(FEM)シミュレーションにより温度解析,変形解析を行い,鍛造初期時に生じるピーク荷重を約25%低減できることが分かった.また実加工への適用,課題について検討するため,鍛造加工実験を行った.鍛造加工実験ではプレスモーションを任意に制御可能なACサーボプレスを用いて,FEMシミュレーション同様にピーク荷重を約25%低減することが可能であった.
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] R.Matsumoto, K.Osakada: "Lubrication and friction of magnesium alloys in warm forging"Annals of the CIRP. 51・1. 223-226 (2002)
-
[Publications] 松本 良, 小坂田宏造: "ミスト微量潤滑すえ込み加工における摩擦測定"塑性と加工. (印刷中). (2003)