2002 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオグリカン生合成におけるデルマタン硫酸とコンドロイチン硫酸の選別
Project/Area Number |
02J05032
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三田 知花 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | デルマタン硫酸 / エピメラーゼ / コンドロイチン硫酸 |
Research Abstract |
本研究はデルマタン硫酸(DS)/コンドロイチン硫酸(CS)の仕分け機構の解明を目指し、DS合成に関与するC5エピメラーゼの遺伝子クローニングを行ない、同酵素の特徴を明らかにすることを目的としている。本年度は簡便なアッセイ系の確立とエピメラーゼのクローニングに向けてのアプローチを行なった。詳細は以下に示す。 1 C5エピメラーゼのアッセイ法の確立について 大量のクローンを簡便に扱うアッセイ法として、FACSを用いる方法の開発に着手した。その前段階として、まず、GAGリピドを用いたELISAを行ない、各種コンドロイチナーゼ処理後の不飽和二糖に対する抗体の反応性を検討した。その結果、コンドロイチナーゼBを用いた場合にCSとDSとの間にΔDi-4S抗体に対する反応性に差が見られた。次に、細胞を用いて蛍光染色を行なった。ELISAと同様にコンドロイチナーゼBとΔDi-4S抗体を用いることによって、細胞に発現するCSとDSを識別することが可能であることがわかった。現在FACSを利用して差が最も顕著になる酵素濃度と反応時間等の条件を検討している。 2.C5エピメラーゼのクローニングについて ヘパラン硫酸(HS)のC5エピメラーゼに関する情報に基づいて、ホモロジー検索を行なった。現時点では相同性をもつクローンは得られておらず、引き続き探索している。HSのC5エピメラーゼは、HSの硫酸転移酵素とゴルジ装置内にて複合体を形成することが知られており、CSについても同様に複合体を形成していると思われる。この2つの仮説に基づき、ヒトCS硫酸転移酵素をBaitとしてYeast Two Hybrid法を用いたクローニングを行なうために、cDNAライブラリーを作製した。
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