2004 Fiscal Year Annual Research Report
粒界相制御による電子伝導性を付与した高強度セラミック基複合体の創製
Project/Area Number |
02J05073
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金 允護 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 窒化ケイ素 / 粒界相 / 電気伝導性 / 多機能調和型材料 / パルス通電焼結法 |
Research Abstract |
本研究では絶縁体である窒化ケイ素セラミックスに電気伝導性を発現させる手法として、圧倒的な少量の第二相添加で機械的特性も維持しながら良好な電気伝導性を付与できる粒界相の組成の制御を適用した。その結果、Li、Na、K、Caなどをキャリアとするイオン伝導性ガラス及び遷移金属酸化物系半導性ガラスをマトリックスである窒化ケイ素に分散させることによりイオン及び電子伝導性窒化ケイ素を作製に成功した。以下に本研究で得られた結果を総括する。 1.Li、Na、K、Caなどをキャリアとするイオン伝導性アルミノシリケート焼結体をPECSを用いて作製し、その物理的特性とイオン伝導性の相関を考察した。また、作製したイオン伝導性物質を窒化ケイ素の粒界に分散させた複合材料を作製し、伝導種による物理的特性と微細構造の変化、機械的特性、伝導のメカニズムを解明した。 2.遷移金属であるVを多量に含む電子伝導性V_2O_5系ガラスを溶融・急冷法で作製し、その物理的特性と電気伝導性の相関を検討した。また、作製した電子伝導性V_2O_5系ガラスを用い、Si_3N_4粉末と混合焼結して電気伝導性窒化ケイ素の作製に成功、その物理的特性と微細構造、機械的特性、電気伝導性の相関を考察した。 3.原料粉末とエタノールの溶液を乾燥させる直前に蒸留水を添加する簡便な手法によりV_2O_5が溶媒と共に蒸発することなく、仕込み組成と同様なV_2O_5系ガラス成分と窒化ケイ素の混合粉末作製を試み、その焼結体の物理的特性と微細構造、機械的特性、伝導のメカニズムを解明した。
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Research Products
(6 results)