2003 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータ・コーディングを用いた電子コミュニティの分析
Project/Area Number |
02J05095
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
樋口 耕一 大阪大学, 人間科学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | コンピュータ・コーディング / 内容分析 / テキストマイニング / 質的データ / CAQDA / 社会調査法 / 電子コミュニティ / CMC |
Research Abstract |
第一に、テキスト型(文章型)データをコンピュータによって計量的に分析する方法論、「コンピュータ・コーディング」についての基礎研究を行った。具体的には、昨年度に行った文献調査や、海外ソフトウェアの試用をふまえつつ、計量的にテキストを分析する独自のアプローチ・分析手順を確立した。このアプローチ・分析手順は、半世紀を超える研究の歴史を持つ内容分析の方法論に強く依拠しつつ、現在テキストマイニングと一般に呼ばれる方法から、その優れた部分を取り入れたものである。テキストマイニングから取り入れたのは、ニューラルネットワークをはじめとする比較的新しい統計技法や、最新の自然言語処理技術などである。本アプローチ・分析手順の詳細は、雑誌『理論と方法』に発表した。また、このアプローチに沿った分析を実際に行うために必要となるソフトウェアについても一通り開発が行われ、現在は一般公開を前にソフトウェアの動作テストを行いつつ、使用説明書を作成している段階である。 第二に、コンピュータ・コーディングの応用研究を行った。具体的には、インターネットに対する考えを自由回答法でたずねた質問紙調査の分析を引き続き行い、また、理論的検討を加えた。これらの作業によって、電子コミュニティの必須要素であるインターネットや情報技術について人々が抱いている意識をより明確に析出することができた。この部分の成果は、国際統計学会(International Statistical Institute)および日本社会学会にて口頭で発表された。
|
Research Products
(1 results)