2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J05372
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長崎 宏 名古屋大学, 生命農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | KNOX / ホメオドメイン / 茎頂分裂組織 / RNAi |
Research Abstract |
申請者は以前にイネKNOXタンパク質OSH15と他のKNOXタンパク質が相互作用する事を明らかにしていた。そこで申請者はKNOXタンパク質同様に非典型的なホメオドメイン(HD)を有するOsWUSやOsPRSといったHDタンパク質も同じタイプのHDを有するタンパク質同士相互作用することを明らかにした(論文準備中)。OsWUSおよびOsPRSは茎頂分裂組織周辺部発現し、これらのタンパク質はホモ二量体だけでなくヘテロ二量体形成し機能する事が推測されたが、in situハイブリダイゼーションの結果、OsPRSは葉原基の周縁部に発現していたことから、これらの遺伝子は専らホモ二量体で機能する事が推測された。OsPRSに関してはその発現パターンが興味深かったので、過剰発現体およびドミナントネガティブ形質転換体などを作成し、その機能解析を行った。結果、OsPRSは葉の大きさを制御する遺伝子である事が示唆された。現在、OsPRSに関しては、さらに解析を進めている。 また、申請者はKNOX遺伝子の上流因子であるSHO1,SHL2遺伝子の解析を行っている。SHO1,SHL2遺伝子はRNAiに関連するタンパク質をコードしており、これらの変異体ではOSH1の発現領域が小さくなる等といった茎頂分裂組織の機能が異常になった表現型を示す。さらに、これら変異体において、茎頂分裂組織の一部分でしか発現しないタイプのKNOX遺伝子が過剰発現している事を明らかにした。SHO1,SHL2遺伝子はRNAiに関わる遺伝子である事から、microRNAのbiogenesisあるいは機能発現に機能するものと当初は考えていたが、これらの機構に影響を与えない事を明らかにした。現在、申請者はこれらの遺伝子は内在性のsiRNAのbiogenesisに関与するものではないかと考え、解析を進めている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Noriko Kamiya et al.: "Isolation and characterization of a rice WUSCHEL-type homeobox gene that is specifically expressed in the central cells of a quiescent center in the root apical meristem."the plant journal. 35. 429-441 (2003)
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[Publications] 長崎 宏: "イネの茎頂分裂組織形成・維持に関わるSHL2,SHO1遺伝子の機能解析"第45回 日本植物生理学会 年会要旨集. (発表予定). (2004)