2002 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ酸栄養によるIGF-I及びIGFBP-2遺伝子発現の制御機構の解明
Project/Area Number |
02J05377
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長尾 健二 名古屋大学, 生命農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ニワトリ / アミノ酸 / IGF-I / IGFBP-2 |
Research Abstract |
個々のアミノ酸がニワトリの初代肝細胞培養系を用いた血漿IGF-1濃度制御機構に及ぼす影響を調査するために、ニワトリヒナ(ブロイラー)を10羽購入し、5週齢まで市販飼料を用いて生育させた。その後ニワトリから肝臓を取り出し、コラゲナーゼを還流することにより肝細胞を採取した。次に肝細胞における低栄養条件を確立するために、培養液中の血清レベルを段階的に変えた培養液を用いて採取した肝細胞の培養を行ない、培養液に放出されたIGF-I濃度をラジオイムノアッセイにより測定することで培養条件の設定を行なっている。さらに個々のアミノ酸が筋胃組織培養系を用いたIGFBP-2遺伝子発現制御機構に及ぼす影響を調査するために、プライマーを設計したのちニワトリのIGFBP-2cDNAを作製している。 また、これまでの研究で、飼料に添加されるアミノ酸がIGF-I及びIGFBP-2遺伝子発現に影響を及ぼしていることが明らかとなっているが、特定のアミノ酸がIGF-I及びIGFBP-2遺伝子発現を制御しているのか否か調査するために、ニワトリヒナ(ブロイラー)を30羽購入し、3週齢まで市販飼料を用いて生育させた。その後必須アミノ酸の中で第一制限アミノ酸になりやすいメチオニン及びそのメチオニンの代謝経路に関わっているグリシンに注目して、それぞれのアミノ酸を低蛋白質飼料に要求量を満たすように添加した飼料及びアミノ酸を添加していない飼料を用いてニワトリに給与した。5週齢まで実験飼料を給与した後、血液、肝臓及び筋胃を採取した。現在、血漿中のIGF-I濃度の測定及び肝臓と筋胃におけるIGFBP-2の遺伝子発現量の測定を行なっている。
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