2004 Fiscal Year Annual Research Report
Haloarcula japonica由来フェレドキシンに関する研究
Project/Area Number |
02J06439
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松尾 高稔 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | フェレドキシン(Fd) / 発現系 / 融合タンパク質 |
Research Abstract |
申請者は、高度好塩性古細菌Haloarcula japonicaが産生する耐塩性Fdの研究に取り組んでいる。これまでにHa.japonica Fd遺伝子のN末端側に各種Tagを付加した融合タンパク質の大腸菌での発現を試みたが、得られた各融合タンパク質は鉄-硫黄クラスターを含まないアポタンパク質であった。そこで、この[2Fe-2S]型クラスターの挿入には高塩濃度環境が必要であると考え、本研究では、Ha.japonica Fd遺伝子のC末端側にHis-Tagを付加した形の融合遺伝子を構築し、親株を宿主としたHa.japonica Fdの発現を試みた。まず最初にHa.japonica Fd遺伝子を大腸菌-高度好塩性古細菌シャトルベクターpWL102に連結し、発現型プラスミドpJAF18を構築した。ここでは、宿主由来の天然型Fdと組換え型Fdとの区別を目的として、C末端側にHis-Tagを融合した形での生産を試みた。His-Tagを付加した形の融合型Fd遺伝子を宿主であるHa.japonicaへ導入した後、Fd/His-Tag融合タンパク質の産生を調べた。形質転換体から調整した細胞質画分をSDS-PAGEにかけ、抗Fd抗体および抗His-Tag抗体を用いたイムノブロッティング解析を行ったところ、Fd/His-Tag融合タンパク質が産生されていることが明らかとなった。 Ha.japonicaが産生したFd/His-Tag融合タンパク質を、陰イオン交換カラム、ゲルろ過およびNi-キレーティングカラムを用い精製した。その結果、SDS-PAGEにおいて単一バンドを示す標品が得られた。そして、精製品の電子スペクトルおよびESRスペクトルの結果から、Fd/His-Tag融合タンパク質が[2Fe-2S]型クラスターを保持していることが明らとなった。
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Research Products
(2 results)