2002 Fiscal Year Annual Research Report
酸化還元タンパク質の有する電子伝達機構の解明と光水素発生への応用
Project/Area Number |
02J06531
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
朝倉 則行 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 電子移動反応 / 酸化還元タンパク質 / 水晶振動子マイクロバランス / チトクローム / ビオローゲン |
Research Abstract |
本申請研究の目的は、チトクロームc_3の上記のような電子伝達制御機構に着目し、その機構を速度論的手法により分子レベルで明らかにすることである。14年度の研究計画に従い、チトクロームc_3の電子受容と貯蔵機構の解明をおこなった。 これらの機構を解明するために、電気化学測定法とナノグラム秤量法(水晶振動子マイクロバランス法)を組み合わせた測定法の開発を行った。酸化還元物質メチルビオローゲンを用いて測定した結果、電子移動反応に伴うわずかな分子間相互作用が測定可能であることが明らかとなった。そこで、本測定法を用いて、チトクロームc_3と電子伝達体メチルビオローゲンとの電子移動と共役した分子間相互作用を測定することにより、電子受容と貯蔵機構の解明をおこなった。 まず、チトクロームc_3の精製を行った。硫酸還元菌Desulfovibriovulgaris(Miyazaki)を培養し、分離精製した。測定に必要な電子伝達体メチルビオローゲン固定化電極を調整した。調整した電極は、電気化学的手法によりキャラクタリゼーションを行った。このメチルビオローゲン固定化電極を用いて、溶液中のチトクロームc_3分子との電子移動と共役した分子間相互作用を測定した。本測定法を用いて、電気化学測定と電極表面の重量測定との同時測定を行った結果、チトクロームc_3は電子を容易に受容するが、電子供与し難いことがわかった。このことから、チトクロームc_3は、受容した電子を貯蔵する機構、電子プール機構を有していることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 朝倉則, 蒲池利章, 大倉一郎: "Application of electrochemical quartz crystal microbalance technique on direct monitoring of cytochrome c_3 function as the electron pool during intermolecular electron transfer"Analytical Biochemistry. 314. 153-157 (2003)