2004 Fiscal Year Annual Research Report
液晶性アゾベンゼン高分子エラストマーによる光表面レリーフ形成とその硬化
Project/Area Number |
02J06766
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
是津 信行 東京工業大学, 資源化学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | アゾベンゼン / 液晶 / パターニング / 共役系高分子 / 高分子EL / ポリチオフェン / 配向膜 / 微細加工 |
Research Abstract |
これまで申請者らは、室温で液晶相を形成するような低粘性アゾベンゼン高分子材料を開発し、この薄膜に干渉させたレーザを照射すると、膜材料の側方移動により、湿式現像工程を要することなく、薄膜表面に周期構造を作製できることを報告している。(Adv. Mater. 2001,14,1693)。また、前年度はこの現象のメカニズムについて検討した結果、光により膜材料が自己組織的に集合するような力が物質移動の駆動力として作用することがわかった(Appl. Phys. Lett.,2003,83,4960)。 本年度は、これまでに開発してきた低環境負荷型微細加工技術を用いた応用研究として、分子コンベア作用によるゲスト材料のパターニングについて検討をおこなった.ゲスト分子には、高分子EL材料、超伝導材料として近年着目を集めているポリチオフェン誘導体を用いた。 ポリチオフェン誘導体を含んだアゾベンゼン高分子薄膜を作製し、紫外光の前露光処理をおこなった。この薄膜に干渉させたレーザ光のような、空間強度分布をもった光を照射することにより、アゾベンゼン高分子とともにπ共役系高分子を任意の位置に移動させることを試みた。 原始感力顕微鏡、顕微蛍光スペクトル測定の結果から、π共役系高分子のマイクロメートルスケールでの移動を確認することができた。これにより、光によるポリチオフェン誘導体の2次元パターニングに始めて成功した(Jpn. J. Appl. Phys. Part2,2004,43,L1169)。 また、固定化させた表面レリーフ構造についての応用についても検討を勧めた結果、新しいコマンドサーフェス型液晶配向膜を開発することができた(Macromolecules,2004,37,8692)。
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Research Products
(6 results)