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2003 Fiscal Year Annual Research Report

国王独裁対軍団運動-1930年代ルーマニアにおける権威主義体制とファシズム運動のダイナミクス-

Research Project

Project/Area Number 02J06975
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

藤嶋 亮  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 特別研究員(PD)

Keywords軍団運動 / 鉄衛団 / ファシズム / ルーマニア
Research Abstract

なぜ他でもないルーマニアに、独伊に次ぐ強力なファシズム運動が成長しえたのか、という問題設定に基づき、<体制-運動>のダイナミクスという視角から、軍団運動と統治権力との関係、軍団運動と伝統的支配層(君主制・官僚・軍部・産業界・正教会)との関係を明らかにするのが本研究の目的である。これに対し、本年度は、ルーマニアにおいて、一次史料の調査・収集を行い、その史料に基づき、以下のことが明らかとなった。
1.1930年代の後半において、ルーマニアの国内政治を規定した要因として、「国王問題」と「民族主義の高揚」の2つを抽出した上で、内務省警察文書や王室文書、『世界』・『真実』等の戦間期の新聞に基づいて、それらが政党/政治勢力の配置や政党内部の変化に与えた影響について分析を試みた。その結果、1934年から37年にかけて、「国王問題」を主要な対立軸として、タタレスク内閣(国民自由党)・民族キリスト教党【tautomer】国民農民党・軍団運動・Gh・ブラティアヌ派という図式が形成されたことを明らかにした。それにより、ルーマニアの政治空間において、軍団運動が、反国王(カロル2世)の急進的民族主義勢力という独自の性格を有していたことが浮かび上がった。
2.王室文書や、『世界』・『正義』等の新聞の分析を通じて、1934-35年の時期における、右翼陣営再編の動きについて実証研究を試みた。その結果、この時期における、民族キリスト教党やルーマニア戦線といった極右政党/運動の形成に、国王の「取り巻き」が密接に関係していたことが明らかになった。

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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