2003 Fiscal Year Annual Research Report
表情および顔カテゴリーの分類過程に関する実験心理学的検討
Project/Area Number |
02J07020
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渋井 進 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 表情 / 顔 / カテゴリー / 次元モデル / 順応 |
Research Abstract |
本年度も昨年度に引き続き,顔表情の識別過程についての検討を行った.本研究がテーマとしているのは,表情および顔カテゴリーの分類過程であるが,特に心理学的問題として近年論争が活発に行われている表情がカテゴリー的に離散的に処理をされているか,あるいは次元的に連続的に処理をされているかという問題について詳細な実験的検討を行った.本年度は実画像刺激を用いての順応実験の追加実験,および,動画像刺激の合成を行った.動画像刺激の合成は既存の設備であるノート型コンピュータTOSHIBA DYNABOOKを用いて行った.動画作成に関するソフトウェアは,感性擬人化エージェントに関するホームページからダウンロードすることにより,無料にて可能になった.動画を用いた実験は,高速処理が可能なノート型パソコンApple Powerbook G4を備品として購入し,実験装置の構築を行った.これらの実験データおよび動画像のデータは大量のハードディスク容量を要求するため,ソニー社製のハードディスク内蔵DVDレコーダーを購入して,データの保管に用いた.また,大量の被験者を要求する刺激評定実験に関する実験遂行に関する補助者として謝金を渡すことにより大学院生に協力を求め,速やかな実験の遂行が可能となった.これらの研究成果は、2003年7月上旬に沖縄の琉球大学にて行われた電子情報通信学会、8月下旬に行われたヨーロッパ視知覚学会(ECVP 2003)、9月に東大で行われた日本心理学会大会および9月に行われたヨーロッパ顔表情測定およびその意味会議(European Conference Facial Expression, Measurement and Meaning)で発表を行った.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 渋井進, 繁桝算男: "順応を用いた顔表情処理モデルの検討"電子情報通信学会技術研究報告. 103巻124号. 45-50 (2003)
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[Publications] Shibui S., Izawa, K., Harashima, H., Shigemasu., K.: "Adaptation to the facial expressions of emotion in the realistic face"Perception. 32, Supplement. 173 (2003)