2003 Fiscal Year Annual Research Report
現代社会の制度と価値観をめぐるコンフリクトについての理論的・比較社会学的研究
Project/Area Number |
02J07068
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
赤堀 三郎 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 社会システム理論 / ニクラス・ルーマン / コミュニケーション / ゴードン・パスク / 自己言及 / オートポイエーシス |
Research Abstract |
現代社会に対する理論的アプローチとして、研究代表者は、ドイツの社会学者ニクラス・ルーマンの社会システム理論に注目し、いわゆるシステム理論の枠組と社会学理論との関係について討究を進めてきた。その成果として2002年度を通じて著した400字詰め原稿用紙換算で600枚以上の分量を持つ論文『社会学的システム理論の構成-コミュニケーションの自己言及性を中心に』に、2003年度は手を加え、最終的な稿にまとめあげた。この論文は来年度に公刊される見込みである。また、2002年度に行った学会報告の一部を研究論文「社会システムのオートポイエティック・モデル-ゴードン・パスクの会話理論を手がかりに」としてまとめ、査読つき学術雑誌『社会・経済システム』(社会・経済システム学会機関誌)に投稿し、掲載された。 その一方で、研究代表者は、社会システム理論を現代社会研究へと接続するための研究報告を学会大会や研究会において行った。すなわち、(1)日本社会学会第76回大会(於・中央大学)での研究報告「ルーマンの全体社会概念」(単独報告;2003年10月12日)(2)九州美学研究会(於・九州大学)での研究報告「ルーマンの社会学的芸術論」(単独報告;2003年11月15日)である。 以上の研究実績に加え、雑誌論文・書評論文・編著論文の執筆および学会報告の準備、およびフィールドワークないしその成果発表の準備も進めつつあるが、それらの公表については次年度以降にずれ込む見通しである。
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Research Products
(1 results)