2002 Fiscal Year Annual Research Report
スラウェシ島北部における少数民族の諸言語の調査及び分析・記述
Project/Area Number |
02J07088
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
神田 敦子 (内海 敦子) 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 北スラウェシ / バンティック語 / タラウド語 / フィールドワーク / 記述言語学 |
Research Abstract |
研究課題はスラウェシ島北部における少数民族言語の調査及び分析・記述である。2002年度(平成14年度)に、研究者が研究対象として取り上げた言語は、バンティック語とタラウド語である。平成14年度の業績としては、第一に、数年来調査してきたバンティック語のデータを分析・記述し、論文を作成したこと、第二に、新たに研究対象に加えたタラウド諸島で話されているタラウド語の調査を行ったことである。 バンティック語の分析に関しては、これまでに分析・記述し終った部分を分析しなおした。これは最新のバンティック語のデータが過去のものと異なる事実を示しているためである。主に音韻論と統語論の分野において再分析した。音韻論の分野では、アクセントのパターンに関する分析を進めた。統語論に関しては、動詞を形成する語根に接辞が付加する場合に、どのような統語的特徴を示すかを分析し直した。 この再分析の背景には、若年層と高齢層の言語感覚に大きな差があるからである。この世代による言語感覚のちがい、ひいては言語体系のちがいは、「消滅の危機に瀕した言語」という科学研究費のプロジェクトの一環として、近刊予定である。 タラウド語については、基本語彙の調査を行った。基礎語彙調査票に準拠し、約2000の語彙を集め、それらの録音を行った。そのデータを基に、音韻論の分析と、形態論の分析を行った。これらの分析結果は、近日中に論文にまとめる予定である。 タラウド語についても、若年層と高齢層の激しい年代差を認めることができるため、音声・音韻と形態論における世代差についても調査し、この結果をまとめる予定である。
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Research Products
(1 results)