2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J07334
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村尾 祐美子 東京大学, 社会科学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 仕事の場におけるジェンダー / 性別職域分離 / 賃金センサス / 垂直的性別職域分離 / 水平的性別職域分離 |
Research Abstract |
先行する研究において私は、男性雇用者の地位達成過程とジェンダーに関する統計的な実証分析を、全国規模の調査データを用いて行い、仕事上の事柄決定力や役職昇進機会の決定メカニズムに関し、女性が存在することによって男性が利益を得るような関係性(「仕事の場におけるジェンダー」)が何らかのかたちで成立していることを明らかにした。これを受け本研究では、(1)「仕事の場におけるジェンダー」を維持構築すると考えられる制度について詳しい検討を行う、(2)ジェンダー中立的に機能する、より公平な制度に改革してゆく際の方向性について示唆を得る、という2点を目的とする。 本年度は、昨年度に引き続き、研究のための基礎的な作業として、「仕事の場におけるジェンダー」が強化された時期や強化される年齢層を明らかにし、このような男女間の関係性を維持構築する制度についての手がかりを得るため、「仕事の場におけるジェンダー」の時代的変化を、統計的手法を用いて分析した。具体的には、Blackburnらによる性別職域分離概念を参考としながら、1995年から2000年までの「賃金センサス」データを用いて、日本の性別職域分離度を、「垂直的性別職域分離」「水平的性別職域分離」「全体的性別職域分離」の3つの面から算出した。その結果、水平的性別職域分離は縮小傾向にあるものの、垂直的性別職域分離は拡大しつつあることが明らかになった。現在この研究の論文を執筆中である。 また、来年度実施する企業調査に備え、性別職域分離に関する事例研究のレビューを行い、関東社会学会定例研究会にて報告を行った。このレビュー論文は現在改稿中である。加えて、企業の雇用管理に関するアンケート調査も行った。 研究経費の主な使用内容は、統計処理・学会での報告等で使用するパソコンおよびコンピュータソフト、図書購入費、郵送調査のための経費等であった。
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Research Products
(1 results)