2003 Fiscal Year Annual Research Report
脳内におけるトポグラフィックマッピングの形成に関するモデル構築とその理論的解析
Project/Area Number |
02J07338
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松田 源立 東京大学, 情報基盤センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | ニューラルネットワーク / 独立成分分析 / 信号処理 / トポグラフィックマッピング / 情報理論 |
Research Abstract |
1.信号処理の有力な手法である独立成分分析(ICA)に関して、新しい目的関数を提案し、Jacobi系のアルゴリズムにおいて、その関数が「準不変」であることを証明した。さらにその関数を用いて、MaxKurtやEMLなどの既存の手法の位置づけを明らかにし、MaxKurtとEML双方を切替えて用いるアルゴリズムを提案した。そして、数値実験により本アルゴリズムが、よりロバストな信号処理を行うことを実証した。 2.1の準不変目的関数を利用して、多層線形ICAアルゴリズムを提案した。このアルゴリズムでは、MaxKurt法に基づく分割処理と、確率勾配法による位相写像の形成を用いた統合処理を交互に行うことで、高次元な信号の独立成分分析を効率的に実行する。さらに目的関数の準不変性に基づき多層線形ICAアルゴリズムの収束性を数学的に証明した。この結果は、分割処理が大域的な最適解を発見できることを示しており、大変興味深いものであった。さらに、実際の自然画像に本手法を適用した結果、従来手法と比べてはるかに効率的に画像処理が出来ることが示された。 3.脳内位相写像の形成に関して、情報理論に基づくシンプルな原理(InfoMin原理)を提案した。さらに、Edgeworth展開をその原理に適用することで汎用的な目的関数を導出した。そして、さらなる考察を加え、本InfoMin原理と、すでによく知られているInfoMax原理との関係性を明らかにした。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 松田 源立: "Linear multilayer independent component analysis"2003年情報論的学習理論ワークショップ予稿集. 183-188 (2003)
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[Publications] Yoshitatsu Matsuda, Kazunori Yamaguchi: "Semi-invariant function of Jacobi algorithm in independent component analysis"Proceedings of IJCNN 2004. in press. (2004)