2002 Fiscal Year Annual Research Report
脳内におけるトポグラフィックマッピングの形成に関するモデル構築とその理論的解析
Project/Area Number |
02J07338
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松田 源立 東京大学, 情報基盤センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | ニューラルネットワーク / 信号処理 / トポグラフィックマッピング / 独立成分分析 / 多次元尺度構成法 / 情報理論 |
Research Abstract |
1.多次元尺度構成法の効率的アルゴリズムを考案し、いくつかの応用と比較を行った。その結果、考案したアルゴリズムは良く知られた位相写像形成アルゴリズムである自己組織化マップと比較しても非常に効率的であることが示された。また、本アルゴリズムで様々な興味深い位相写像が形成可能であることを示した。さらに、応用として、100万個以上の文書ファイルの次元圧縮に本アルゴリズムを適用し新たなる構造を発見することが出来た。この結果は、本手法が効率的次元圧縮手法として実用的にも有用であることを実証している。 2.信号処理の有力な手法である独立成分分析について、新しいアルゴリズムを提案した。このアルゴリズムでは、分割処理と位相写像の形成による統合を交互に行うことで、非常に高次元な信号の独立成分分析を効率的に行うことが出来た。さらに、実際の自然画像に本手法を適用した結果、従来手法と比べてはるかに効率的にedge detectorを抽出することが出来た。この結果は、本手法が、ビデオ画像などの高次元の実データに対する独立成分分析の適用を、より容易にすることを示している。 3.脳内位相写像の形成に関して、情報理論に基づくシンプルな原理を提案した。さらに、Edgeworth展開をその原理に適用することで、目的関数を導出することに成功した。この目的関数は、今まで提案されて来た多くのモデルを統一的に説明することが出来た。特に、通常の線形相関に基づく自己組織化マップのようなモデルと、高次統計量を利用するtopographic ICAのようなモデルを統一的な枠組で導きだすことが可能であり、従来の枠組と比べて強力であることが示された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yoshitatsu Matsuda, Kazunori Yamaguchi: "Linear Multilayer ICA Algorithm integrating small local modules"Proceedings of ICA 2003. (2003)
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[Publications] Yoshitatsu Matsuda, Kazunori Yamaguchi: "The InfoMin criterion : An information theoretic unifying objective function for topographic mappings"Proceedings of ICANN/ICONIP 2003. (2003)