2004 Fiscal Year Annual Research Report
精神分析的児童研究の展開とその教育への影響に関する教育思想史的研究
Project/Area Number |
02J07401
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
下司 晶 東京大学, 大学院・教育学研究科, 日本学術振興会特別研究員(PD)
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Keywords | ジクムント・フロイト / 精神分析 / 誘惑理論(の放棄) / 心理主義化 / 教育哲学・教育思想史 / <子ども>史 / 発達・臨床心理学 |
Research Abstract |
平成16年度は、日本学術振興会特別研究員(PD)採用期間の最終年度であり、同職位にあった3年間と大学院時代の研究成果をあわせて、ひとまずのまとめとした。 その第一は、博士(教育学)学位論文「フロイトとフロイト派における子ども観の変容とその教育への影響に関する思想史的考察-<精神分析的子ども>の系譜学」である。同論文は、平成16年6月に中央大学に提出され、平成17年3月に学位が授与された。現在は、出版に向けて改稿作業を進めている。 第二に、上記論文のうち、核となる部分の一つを学術論文としてまとめた。「<誘惑理論>は<放棄>されたのか?-心理主義批判の核としてフロイトを読むために」と題されたその論考は、平成16年7月に『教育学年報』(教育学年報編集委員会)第11号に投稿済みで、平成16年12月に出版予定であったが、出版社の事情により刊行が遅れ、近刊となっている。 第三に、上述博士論文の一部を、改稿した上で他の学術雑誌にも投稿予定であり、現在作業を進めている。 以上の研究と平行して、以下の各学会の大会に参加した。日本精神分析学会、教育思想史学会、教育史学会、教育哲学会。 なお、当初、国内では入手が困難な資料等に関しては、海外にて調査・資料収集にあたる予定であったが(外国旅費として予算計上)、ある程度の資料が国内で入手可能なことが判明したので、本年度は国内での研究に専念した(消耗品費・国内旅費として計上)。
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