2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J08318
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中川 洋子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 口語データ / 書面語 / 重ね型 / 並列形式 / 繰り返し表現 / 形容詞 / 動詞の意味 / 大規模なコーパス |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、並列形式または重ね型構造のものを中心に中国語の連用修飾・補語に関する考察を行った。その成果の一部を5月にアイオアで行われたNACCL(North American Conference on Chinese Linguistics)で発表しようと発表応募・投稿したが不本意ながら不採用となってしまった。5月の時点での一番の問題はデータが不十分であったことであると思われる。そのため、その後コーパスの規模を拡大し、より安定したデータを集め、reviseを重ねている。研究対象は今までどおり個別言語としての中国語に変わりないが、今年度からデータは中国語に加え日本語と英語も収集・検討し、最終的に類型論的な観点からの中国語の位置づけを試みている。また、よりバランスのとれたデータを得るため、書面語だけではなく口語のデータのコーパス化も進めている。データによっては音声を聞き取り、トランスクリプトを書き起こす作業に相当な時間がかかるものもあるが、すでにトランスクリプトがあるものをうまく活用しながら、可能な限りデータの充実化を続けて進めていきたい。現段階の予想としては、並列形式にしろ、重ね型にしろ、書面語に多く用いられていると考えているが、口語でも例えば演説的口調になった場合はかなり並列形式も見られ、また繰り返し表現まで視野に入れると、書面語にかなり近い頻度で使われているものもあるなど興味深いデータも出てきている。
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