2002 Fiscal Year Annual Research Report
神経回路網形成や可塑的変化におけるMT-MMPの関与
Project/Area Number |
02J08601
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野中 孝浩 東京大学, 医科学研究所, 特別研究員(DC1)
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Keywords | MMP / 神経因性疼痛 / 遺伝子欠損マウス / 神経可塑性 |
Research Abstract |
1.現在、神経系の可塑的変化というと、LTPやLTDといったシナプスにおける伝達効率の変化のみが注目されているが、同時にシナプスが再構築され、形態的な変化が生じることも明らかになりつつある。その変化には早いダイナミックな反応による細胞外基質の分解が必須であり、プロテアーゼの関与が考えられる。細胞外基質の分解に関わる膜型マトリックスメタロプロテアーゼ(MT-MMP)の中で、MT4-MMPおよびMT5-MMPが神経系に発現していることが知られている。そこで最初にMT4-MMPおよびMT5-MMPの詳細な発現部位を、遺伝子欠損マウスを用いて解析した。定量的RT-PCRおよびLacZ染色、免疫組織染色によりMT4-MMPおよびMT5-MMPの生理的な発現部位を同定した。 2.神経系の形態変化が観察される例として、神経因性疼痛の発症に伴い、触刺激を伝え神経後角深層(第III〜IV層)に終末するAβ線維が、痛覚を伝えるC線維の終末部(第II層)へ軸策伸長を起こすことが知られている。そこで、MT5-MMP遺伝子欠損マウスを用いて神経因性疼痛モデルを作製したところ、遺伝子欠損マウスで疼痛に対する閾値の低下が観察された。
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