2002 Fiscal Year Annual Research Report
理論統計学に基づく新しい機械学習システムの開発及びその生体脳研究への応用
Project/Area Number |
02J08672
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 景 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 統計的学習理論 / サポートベクトルマシン / 情報量規準 / 多値判別 / 汎化能力評価 |
Research Abstract |
本年の研究では、まず情報量規準を用いたサポートベクトルマシンのパラメータ選択を行った。具体的には、サポートベクトルマシンを統計的ベイズモデルで近似して、これに理論統計的なモデル選択の手法である正則化情報量規準を適用することにより、サポートベクトルマシンの性能を向上させた。また、タイプII尤度および、赤池ベイズ情報旦規準を用いて、パラメータの次元が異なる場合のカーネル選択の新しい基準を構成した。次に、サポートベクトルマシンでの多値判別の手法がこれまでいくつか提案されてきたが、それらとは異なる視点から新しい多値判別サポートベクトルマシンを提案した。このマシンは既存の1対1判別、1対他の判別の中間に位置し、どちらの長所も持つという意味で重要である。さらに、Vapnikによって提案された統計的学習理論による学習マシンの汎化性能評価を多値判別に拡張して、多値判別学習マシンの統計的学習理論を構成した。さらに、いくつかの学習マシンの出力を合成してできる学習マシンの汎化性能評価に有用な定理を証明した。これらにより前述の多値判別学習マシンのより正確な汎化性能評価が可能になった。以上の結果を日本神経回路学会第12回全国大会、統計関連学会全国大会、応用統計学会第24回シンポジウムで発表した。また、これらの研究と平行して、結晶成長ボロノイ図のシミュレーションおよび理論解析をロボットの経路探索に利用する研究を行い、それを論文誌(Future Generation Computer System)に投稿した。
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Research Products
(1 results)