2003 Fiscal Year Annual Research Report
JAPキナーゼ抑制因子JAB1及びJAB2の作用機序と生理機能の解明
Project/Area Number |
02J08744
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐々木 敦朗 九州大学, 生体防御医学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | チロシンキナーゼ / FGF受容体 / Ras / MAPキナーゼ / EGF受容体 / Raf / 細胞膜 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
サイトカインは受容体の細胞内ドメインに会合するJAKチロシンキナーゼを介して細胞内にシグナルを伝える。STATはそのシグナルを核へ伝える重要な転写因子のひとつである。さらにRasも活性化され、シグナル伝達系できわめて重要な位置を占める。RasはC末を脂質で修飾されており細胞膜に存在し増殖因子など様々な外界の刺激で活性化される。活性化されたRasは主にRafを細胞膜にリクルートしそこでRahはりん酸化(特にセリン388)され活性化される。活性化されたRafはMEKを、MEKはMAPキナーゼを活性化するカスケードを形成する。このようにRas/MAPキナーゼ経路の正のシグナル経路は近年かなりの理解が進んだが負の制御メカニズムに関しては未だ不明な点が多い。最近ショウジョウバエでチロシンキナーゼ/MAPキナーゼ系の制御因子としてSproutyが同定され我々はほ乳類で4種類のSprouty分子があること、類似したSpred分子が存在することを見い出した。そのうち少なくともSprouty2,Sprouty4はEGF、FGF、フォルボールエステルなどの刺激によってMAPキナーゼを介して転写誘導された。興味深いことにSproutyはVEGFによるMAPキナーゼの活性化を抑制するものの、EGFによるMAPキナーゼ活性化には影響しない。Sprouty感受性と非感受性の経路がある。我々はSproutyのN末端に保存されたチロシン残基に注目し、これをフェニルアラニンに置換するとドミナントネガティブ型分子として作用し、FGFシグナルを増強することを発見した。Sproutyは複数の分子が一つの細胞に同時に発現していることが多いのでこの変異体はSproutyの哺乳類での生理機能を調べる上で有用と考えられる。この変異体はSpredには影響しなかったのでSpredとSproutyは別の分子機構でRas/Rafの活性化を抑制しているものと考えられる。SproutyがMAPキナーゼをどのようにして抑制するのか、あるいはそれ以外のシグナル経路にどのように影響するのか今後解析したい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sasaki A, Inagaki-Ohara K, Yoshida T, et al.: "The N-terminal truncated isoform of SOCS3 translated from an alternative initiation AUG codon under stress conditions is stable due to the lack of a major ubiquitination site, Lys-6."J Biol Chem.. 278. 2432-2436 (2003)
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[Publications] Sasaki A, Taketomi T, Kato R, Saeki K, et al.: "Mammalian Sprouty4 suppresses Ras-independent ERR activation by binding to Raf1"Nature Cell Biol. 5. 427-432 (2003)
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[Publications] Endo T, Sasaki A, Minoguchi M, et al.: "CIS1 interacts with the Y532 of the Prolactin Receptor and Suppresses Prolactin-Dependent STAT5 Activation"J.Biochem. 133. 109-113 (2003)