2002 Fiscal Year Annual Research Report
日常的文脈での協同推論過程における素朴理論の修正過程とその促進要因の検討
Project/Area Number |
02J08959
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
富田 英司 九州大学, 人間環境学研究院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 協同認知 / 信念変化 / 素朴な因果的説明 / 内省的思考 / 日常的思考 / 談話分析 / 議論 / よく定義されていない問題 |
Research Abstract |
今年度は,既に収集したデータの再分析を行うと共に,新たにデータ収集を行った.分析の結果,議論においては「主張内容を他者から積極的に解釈されることが個人の素朴理論の修正を促進すること」及び「反論のもたらす効果には男女差があり,男性においてのみ他者から反論を受けることに素朴理論修正の効果がみられる」ことが示唆された.以下に,今年度の全ての研究発表を記す. 1.雑誌論文としての発表 平成15年3月現在,雑誌論文での発表には至っていないが,分析結果を「心理学研究」誌に2月15日付けで投稿し,目下査読中である.表題は「話し合いを通した素朴な説明の変化に関わる発話の種類:日常的思考への談話的アプローチ」である. 2.関連学会での発表 関連学会での発表は以下の通りである.以下に加えて,米国のCognitive Science Society主催(2003年7月開催)のカンファレンスに発表するための小論文を投稿し,目下審査中である. Tomida, E., Maruno, S., & Kato, K.(2002,August). Evidence for construct validities of Maruno-Kato Discussion Intentory. Poster presented at the 110th Annual Convention of the American Psychological Association, Chicago. 富田英司・丸野俊一・加藤和生 2002 行動についての素朴な説明は議論を通してどのように変化するのか 日本教育心理学会第44回総会 富田英司・丸野俊一・加藤和生 2002 個人の持つ素朴な説明モードはどの程度安定しているか 日本心理学会第66回大会 3.ワークショップでの話題提供 日本心理学会第66回大会ワークショップ「大学教育の中でのディスカッションの意義と役割」(企画者:丸野俊一)にて話題提供を行った.
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