2003 Fiscal Year Annual Research Report
日常的文脈での協同推論過程における素朴理論の修正過程とその促進要因の検討
Project/Area Number |
02J08959
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
富田 英司 九州大学, 人間環境学研究院, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 協同認知 / 信念変化 / 素朴な因果的説明 / 内省的思考 / 日常的思考 / 談話分析 / 議論 / よく定義されていない問題 |
Research Abstract |
今年度は,主にこれまでのデータの分析とその成果を論文として公表することに最も力を入れた.具体的には,前年度に「心理学研究」に投稿したが採択されなかった研究のデータを全面的に再分析し,新たな論文として「認知科学」誌に再投稿した.その他,関連研究領域の動向とその理論的考察を行った展望論文を「心理学評論」誌に投稿し,まもなく採択の見込みである.さらに,これまでの研究では,ほとんど明らかにされてこなかった,話し合いを通しての素朴な考えの修正とそれをもたらした具体的な談話過程との結びつきを詳細に明らかにした論文を欧州の"Argumentation"誌に投稿した. 本年度,投稿した論文と学会等で発表した研究は,以下の通りである. 1.雑誌論文としての発表(平成16年3月現在,全て審査中) 富田英司・丸野俊一 思考としてのアーギュメント研究の現在 心理学評論 Eiji Tomida & Shunichi Maruno Do conversational conflicts facilitate personal knowledge reconstruction in everyday problem solving? Argumentation 富田英司・丸野俊一 日常的な協同問題解決における思考進展過程の探索的研究 2.関連学会等での発表 関連学会での発表は以下の通りである.以下に加えて,2004年8月に中国・北京市で開催される国際心理学会(International Congress of Psychology)及び東京で開催される議論学国際学術会議(Tokyo Conference on Argumentation)での発表が決まっている. Tomida, E.,& Maruno, S.(2003).Gender Difference in Effects of Conflict on Cognitive Change. Poster presented at the 25th Annual Meeting of the Cognitive Science Society, Boston. July,31-August,2.(査読有り) 富田英司・丸野俊一 議論における探索方略と個人の素朴な説明の変化との関わり 日本教育心理学第45回総会 大阪大学 2003年8月.
|