2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J09261
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田谷 修一郎 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 大きさ知覚 / 錯視 / 奥行き知覚 |
Research Abstract |
「立体刺激の見かけの大ききは、見かけの奥行きが大きくなるにつれて縮小する」という新しい錯視(Miura & Taya,2001;Taya & Miura,2003)について検討した(以下、便宜上この現象を「縮小錯視」と称す)。 (1)様々な立体刺激を用いた研究 筆者はこれまで円柱を模した刺激だけを用いて縮小錯視を検討してきた。このため、円柱以外の立体刺激でも縮小錯視が生じるか否かは定かではない。そこで様々な立体刺激を用いて縮小錯視が生じるかどうか検討した。刺激として、ステップ(2つの前額並行面が視軸方向に並んだ刺激)・角柱・円柱の3種を採用した。3種の立体刺激を模したランダムドットステレオグラムを刺激とし、奥行き量と縮小量の関係について検討したところ、縮小錯視は円柱でのみ生じることが明らかとなった。 (2)傾きを独立変数とした研究 奥行き量が同じでも円柱でしか縮小錯視が生じないことが明らかとなったため、縮小錯視の原因は単に刺激の奥行き量ではないことが明らかである。筆者は立体刺激の奥行きが等しいとき、立体刺激の背景からの立ち上がり面の傾きが円柱、角柱、ステップの順に急峻となるという点に着目し、「面の傾きが急な刺激ほど縮小量も大きくなる」という仮説を立てた。この仮説を検討するため、筆者は台形柱を模したランダムドットステレオグラムを刺激として用いた。刺激として台形柱を採用した理由は、立体刺激の奥行きと面の傾きと個別に操作できるためである。立ち上がり面の傾きが異なる5種類の台形柱を刺激として、面の傾きと微小量の関係を検討したところ、面の傾きが急な刺激ほど見かけの大ききが縮小するという、仮説を支持する結果が得られた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Shuichiro Taya, Kayo Miura: "The effect of three-dimensional shape on size perception"基礎心理学研究. (発表予定). (2004)
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[Publications] 田谷 修一郎: "奥行きに対する順応と残効"九州大学心理学研究. 5. 105-116 (2004)
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[Publications] 田谷 修一郎, 三浦 佳世: "錯視の科学(第5章3節「錯視とデザイン」)"東京大学出版会. 11 (2004)