2004 Fiscal Year Annual Research Report
誤差フィードバックに基づく多次元ディジタルフィルタの丸め雑音低減化
Project/Area Number |
02J09578
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中本 昌由 広島大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 多次元ディジタルフィルタ / 丸め雑音 / 誤差フィードバック / 遺伝的アルゴリズム / 組合せ最適化 / 雑音低減化 / 分枝限定法 / 有限語長 |
Research Abstract |
非乗算係数(0、±1)をもつ誤差フィードバック(FB)回路の設計問題を扱い、その最適化方法を提案した。ここでは、所望の問題の「緩和問題」を設定し、Lagrangeの未定乗数法を用いて緩和問題を解くことによって下界値を評価し、探索の効率化を図った。その結果、総当たりに比べてかなり少ない計算回数で最適解を発見できることが分かった。また、得られた解は従来の対称・奇対称といった制約よりも誤差FB回路の特性劣化が少ないことが分かった。この結果は電子情報通信学会SIP研究会で発表し、電子情報通信学会論文誌に投稿・採録された。次に、分枝限定法を誤差FB係数の離散設計問題に応用し、係数を離散値で求める方法も検討した。その結果、良好な成果を得ることができ、この研究成果は2005 IEEE International Symposium on Circuits and Systemsで発表予定である。また、単一乗算器による誤差FBの構成についても検討し、遺伝的アルゴリズムによる最適設計法も示した。この結果は、電気・情報関連学会中国支部第55回連合大会において発表した。また、誤差FB回路の研究と平行して、IIRディジタルフィルタ本体の設計に関する研究も行った。実際のハードウェアでの実装を考えて、フィルタ係数は有限語長で設計した。この結果はThe 2004 45th Midwest Symposium on Circuit and Systemsで発表した。
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Research Products
(6 results)