2002 Fiscal Year Annual Research Report
中枢神経系におけるミエリン形成機構解明に関する研究
Project/Area Number |
02J10545
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
秋葉 陽介 東北大学, 大学院・歯学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | zebrafish / ミエリン形成 / P0蛋白 / 中枢神経系 / オリゴデンドロサイト |
Research Abstract |
ミエリンの形成過程をゼブラフィッシュの生体外から記録するために、ゼブラフィッシュ中枢神経のミエリン形成細胞であるオリゴデンドロサイトをGFP等の蛍光タンパクで特異的にラベルすることを目的にオリゴデンドロサイトに特異的に発現しているプロテイン0(P0蛋白)のプロモーターを利用してGFPを発現させることにより、オリゴデンドロサイトのみをラベルする、これにより高い分解能で細胞の形態・ミエリン形成を観察することが可能になると考えられる。 免疫染色等の方法を用いてP0蛋白はゼブラフィッシュの中枢神経系および末梢神経系のミエリン鞘に、特にミエリン形成を開始する前のオリゴデンドロサイトの細胞体および細胞突起に豊富に発現し、P0がミエリン形成過程を追跡するためのマーカーとして有用であることを確認した。 さらにプロモーターコントロールのもとでGFPを発現させる目的でDNA constructの作成に着手した。zebrafish BAC library screeningよりzebrafish P0 BAC CLONEを入手、制限酵素切断の後、self ligationしたサンプルより配列を解析した。その結果exonIII, IV, V付近の構造は判明したが,それよりも上流のexon, intron構造に関しては解析が及ばなかった。既知のゼブラフィッシュP0蛋白のcDNAより5'側領域の配列をもとにプライマーを設定、zebrafish P0 BAC CLONEからプロモーター領域を含むと思われるサンプルをPCR法によりscreening、subcloningし、P0蛋白の上流に位置すると考えられる1〜6kbの数種のサンプルを得た。 これらのサンプルをプロモーター領域を持たないGFPにhomologus recombinationによってcloningし、1〜4細胞期のゼブラフィッシュ胚にinjectし発現解析することでプロモーター領域を含むfragment,および領域の同定が可能であると推察できる。
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