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2002 Fiscal Year Annual Research Report

高CO_2条件下の葉の老化過程における光合成能力決定メカニズム

Research Project

Project/Area Number 02J10750
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

小野田 雄介  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

KeywordsCO_2濃度増加 / 植物 / 光合成 / 老化 / 季節 / CO_2 spring / 野生植物 / 生理生態学
Research Abstract

<栽培実験>
葉の老化過程における高いCO_2濃度環境の影響を調べるために、CO_2濃度を制御できるオープントップチャンバー(OTC)を使い、ブナとイタドリを生育させた。そして春から秋に渡って、光合成速度のCO_2応答、温度応答を測定した。測定データは現在解析中である。
<野外調査>
八甲田山麓の田代平にあるCO_2 spring(天然のCO_2噴出地)の付近のCO_2濃度を6-10月に渡って観測した。その結果、季節によらず、長さ40mほどに渡って、大気CO_2濃度の1.5-3倍のCO_2濃度状態であることが分かった。CO_2 spring付近に生育する植物3種(オオイタドリ、チシマザサ、ノリウツギ)の葉のデンプン量と窒素含量を測定した。結果は3種共に、CO_2濃度が高いエリアに生育する葉のほうが高いデンプン濃度、また低い窒素含量であった。またC0_2 Spring付近に生育するオオイタドリの光合成測定を行った。結果は、生育CO_2濃度での光合成速度は、高いCO_2濃度エリアに生育する植物の方が高い傾向があった。その一方で、一定CO_2濃度での光合成速度(光合成能力)は生育CO_2濃度が高いほど低かった。つまりCO_2濃度が高いエリアに生育する植物は、光合成能力を下げても、高い基質濃度によって、高い光合成速度を維持できていることが示唆された。この結果はこれまでの制御環境実験と一致し、長年高CO_2にさらされている野生植物でも同様の現象が見られることを明らかにした。この研究は第50回日本生態学会(2003年3月)で発表し、その後投稿予定である。

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Published: 2004-03-26   Modified: 2016-04-21  

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