2004 Fiscal Year Annual Research Report
減数分裂過程の相同染色体間での対合の分子レベル的解析
Project/Area Number |
02J10765
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
笹川 洋平 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | meiosis / elc-1 / cul-2 / elb-1 / cul-5 / ubiquitin / rbx-1 / proteolysis |
Research Abstract |
2003年に私は、Cullinタンパク質群に共通して結合するヒトRbx1遺伝子の線虫ホモログ遺伝子が、減数第1分裂ならびに減数第2分裂の両減数分裂過程、生殖幹細胞における細胞周期G1/S期今の移行、初期胚体細胞におけるM期染色体の凝縮と分離分配、DNA複製頻度の調整など様々な過程に必須であることを報告した(Sasagawa et al.2003)。その一方で、線虫Cullinタンパク質の1つCUL2もRBX1同様、減数第二分裂や初期胚体細胞におけるM期染色体の凝縮と分離分配に必須であることが報告されており、RBX1/CUL2複合体がこれらの過程に必須であることが考えられた。しかしながらこのRBX1/CUL2に結合するアダプター分子は同定されておらず、複合体の全容及びその機能は未知であった。 今年度、私はRBX1/CUL2複合体に結合するアダプター分子の単離同定及びその生体内での機能解析を行った。はじめにRBX1/CUL2複合体に結合する候補として線虫Elongin遺伝子elc-1とelb-1を単離同定した。このELC1及びELB1タンパク質は互いに相互作用し複合体を形成することが示され、さらにELC1/ELB1複合体のELC1分子が直接CUL2と相互作用することも明らかになった。またこれら複合体がM期染色体の凝縮と分離分配ならびに、減数第2分裂と生殖幹細胞における細胞周期G1/S期への移行に必須であることを明らかにし、RBX1/CUL2のアダプター分子であることを証明した(Sasagawa et al.2005,in press)。 さらに、全く機能の不明なCullinタンパク質CUL5の機能解析をした結果、これらタンパク質が減数分裂前複製や、減数分裂過程における相同染色体間の対合に関与するMPK1の活性化に関与することを発見した。
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Research Products
(1 results)