2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J10779
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
尾形 幸子 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | μ-TAS / フローシステム / 細胞 / 誘電泳動 / 電気泳動 / フォトリソグラフィー |
Research Abstract |
一枚のチップ上で、細胞の活性評価から分離までを連続して行う、「細胞分析フローシステム」の構築を目的とする。本年度は、細胞の簡易モデルとしてラテックス微粒子を対象とし、マイクロチャンネルチップ中での微粒子操作を行った。チップはガラスとシロキサン系ポリマーを用いて作製した。電気的操作を行うため、チップには半導体微細加工技術を利用して微小電極を組み込んだ。 1.誘電泳動を利用した微粒子の連続サイズ分離 不均一電場中で作用する誘電泳動力の大きさは、その粒子径および印加周波数に依存する。異なるサイズの微粒子を混合した懸濁液をチャンネル中に流し、チャンネル内のマイクロアレイ電極に交流電圧を印加した。その結果、粒子はサイズによって異なる位置に移動し、あるサイズのみのラインを形成して流れ、粒子のサイズ分離に成功した。今後は、電極形状の改良により、さらなる分離効率の向上を目指す。また、操作対象を微粒子から各種細胞へ拡大する。 2.電気泳動を利用した微粒子の流動方向制御 入り口と出口を二つずつ持ち、中央で合流するチャンネルを用いた。溶液と微粒子懸濁液を低速で流入し、合流部分でそれぞれの層流を並行させた。この部分に溶液の流動方向と垂直に直流電圧を印加し、懸濁液中の微粒子のみを隣接して流れる溶液層に移動させることができた。(T.Takahashi, Electrochem. Commun.,5(2),175-177(2003)を参照)現在は電極からの気泡発生を防止するため、電極をコートする層流を合わせた4層流系での微粒子操作を行っている。今後はチャンネルデザインの改良により、細胞分離やBF分離への応用を目指す。
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Research Products
(1 results)