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2002 Fiscal Year Annual Research Report

19世紀米国の教授書における「自己統治」の研究

Research Project

Project/Area Number 02J10876
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

和田 惠美子  日本大学, 文理学部, 特別研究員(PD)

Keywords科学と教育 / アレグザンダー・ベイン / 教授理論 / 見世物 / 博物館 / ゆとり / 自発性 / 動員
Research Abstract

研究代表者は平成14年度において2種類の論文を公刊した。
(1)「『教育』が『科学』となる時代〜イギリス人アレグザンダー・ベインとアメリカの教授理論〜」
(2)「会話を促進する博物館〜『見世物』としての博物館空間の道徳的再定義〜」
以下説明する。
(1)英国の心理学者ベインを対象にした歴史研究である。『科学としての教育』は19世紀に英米で出版された教授書であるが、この書は心理学という「科学」に依拠して、教授行為をより緻密に描写し、教授行為に有益な示唆をもたらそうという意図があった。それだけでなく、教授行為に「効率性」という指標と、国民統合という目的が付与されている。米国において教育が、社会の改革や維持のための「効率」的な国民統合という課題として存在したのと同様、英国においてもそれは急務であったことを明らかにしている。
(2)研究代表者は(1)の歴史研究とともに現代の教室や教育的な場面に益する研究を行っている。ここでは、博物館において生まれる興奮を、歴史的に「見世物」的な大道芸におけるそれらと類似させて捉え、従来の博物館で行われてきた学びを読み替えようとしている。近年の研究動向をふまえ、博物館における実際の会話の資料に会話分析を行っているが、特に注目したのは、博物館会話を通じて子どもが規範を内面化している点である。学校教育における道徳的な学びだけでなく、生涯学習機関におけるそれについてもさらなる可能性を見いだすべきであるということを示唆した。
さらに、以下は学会大会における口頭発表であるが、平成14年度における研究業績であるため、記しておく。
「『ゆとり』と『自発性』の動員について」社会理論学会2002年度第9回秋季研究大会、テーマ「『ゆとり教育』を問い直す」の下での報告者として、専修大学神田校舎(2002年11月16日)

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 和田惠美子: "『教育』が『科学』となる時代〜イギリス人アレグザンダー・ベインとアメリカの教授理論〜"『武蔵大学人文学会雑誌』(武蔵大学人文学部紀要). 第34巻第1号. 89-118 (2002)

  • [Publications] 和田惠美子: "会話を促進する博物館〜『見世物』としての博物館空間の道徳的再定義〜"『道徳と教育』(日本道徳教育学会機関誌). 第312号・313号. 236-242 (2002)

URL: 

Published: 2004-03-26   Modified: 2016-04-21  

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