2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J10959
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小牧 基浩 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特別研究院(PD)
|
Keywords | 歯根膜 / TWIST / siRNA / RUNX2 / CBFA1 / 石灰化 / BMP / TGF-b |
Research Abstract |
歯根膜は非石灰化組織であり、歯周組織の維持と再生すなわち歯槽骨とセメント質形成に重要な役割を演じていると考えられている。しかしながら、その石灰化調節機構は明らかでない。われわれはこれまでに骨格筋の特異的分化調節因子であるMyoDが、筋穿細胞株および未分化間葉系細胞においてBMP刺激による骨芽細胞分化を促進することを報告した。(J. Cell Sci. 117(8).2004.1457-68.)最近、twistが骨芽細胞特異的転写因子runx2と結合し、その機能を阻害することが報告された。われわれは、MyoDとtwistが同じbasic HLH型転写因子であり、E-12/47を介して、または直接結合することが知られているため、MyoD遺伝子導入による間葉系細胞および筋芽細胞におけるBMP刺激による骨芽細胞分化の促進作用はtwistによるもとを考え、bHLH型転写因子twistが歯根膜の石灰化調節に関与しており、その標的遺伝子がPeriostinであると考えた。ラット歯周組織を樹脂に包埋し、薄切切片を作製、twistに対する免疫染色を行ったところ、歯根膜に一致するtwsitが確認された。 歯根膜細胞における骨芽細胞分化刺激時のPeriostin、twist発現をReal time PCRで確認したところ、periostin発現レベルには変化は見られなかったが、BMP-2,TGF-b1はともにtwist発現を上昇させた。さらに歯根膜細胞および骨芽細胞におけるtwistの発現をRT-PCRで確認すると、歯根膜細胞では骨芽細胞に比べtwistの恒常的発現が高く、経時的に低下する傾向が認められた。これらの結果は、歯根膜においてtwistが石灰化あるいは骨芽細胞への分化を負に調節している可能性を示唆している。そこで、twistに対するanealed short interference (si) RNA処理後の骨誘導タンパクBMP-2(山之内製薬)による歯根膜細胞の骨芽細胞分化を、二つの骨芽細胞株化細胞Saos-2,MG63を指標として現在検討している。また、Periostin発現ベクターとその抑制ベクターであるsiPeriosstinおよびtwist発現ベクター、twist抑制ベクターを作製し、twist発現歯根膜細胞クローンを作製中。
|
Research Products
(4 results)