2003 Fiscal Year Annual Research Report
TRAF2結合蛋白質の同定と機能解析による細胞死と細胞分化機構の解明
Project/Area Number |
02J10986
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
公田 有子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特別研究員PD
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Keywords | TRAF2 / 酵母Two-hybrid法 |
Research Abstract |
免疫反応や炎症反応で重要な役割を果たしているTNF受容体スーパーファミリーと下流のキナーゼとを結ぶ働きをしているTRAF2は多くの結合タンパクとTRAFドメインで結合している。しかしその一方でTRAF2はアミノ末端側にあるRingドメインがないと活性酸素種(ROS)を産生できず、ひいてはASK1の活性をあげられないことが明らかにされている。 本研究で酵母Two-hybrid法にてTRAF2結合蛋白質として複数の独立したクローンが同定された分子NDUFS8がミトコンドリア内でROSの産生に関与するNADH dehydrogenaseであることに着目し、このNDUFS8とTRAF2の構造変異体を用いて培養細胞での強制発現の系で結合領域を検索したところNDUFS8がTRAF2のTRAFドメインに結合することが確認された。しかしTRAF2によるJNKやASK1の活性化を増強あるいは減弱する調節機構は確認できなかった。 次に同スクリーニングでTRAF2結合タンパクとして同定されたSmad2はcell growthや分化などを含む膨大なさお棒ない反応を制御しているTGFβスーパーファミリーの一員である。Smadファミリーはその役割によって特異型Smad、共有型Smad、抑制型Smadに分かれるが293細胞内でのTRAF2欠質変異体との結合を確認したところ、TRAF2側はTRAFドメインのみで結合していることが確認された。Smadファミリー側に関しては、抑制型SmadであるSmad6がTRAF2に安定した結合をすることが確認された。 また、アデノウイルスinfectionによるSmadファミリーや活性化型TGFβレセプターならびにキナーゼ活性不活型TGFβレセプターの強制発現で、SmadファミリーがTGFβによるJNKの活性化に必須かを検索したが確定的な結果が出るには及ばなかった。
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