2002 Fiscal Year Annual Research Report
TRAF2結合蛋白質の同定・機能解析による細胞死と細胞の分化機構の解明
Project/Area Number |
02J10986
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
公田 有子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | TRAF2 / 酵母Two-hybrid法 / NADH dehydrogenase |
Research Abstract |
約700個のTRAF2に結合陽性な蛋白質を同定、解析したところ、複数の独立したクローンが同定されてきた分子群には、ミトコンドリア内で活性酸素種(ROS)の産生に関与することが知られているNDUFS8というNADH dehydrogenaseが含まれていた。この遺伝子の全長クローニングをし、タグを付けて哺乳動物由来細胞内でのタンパク質発言を確認した。また、TRAF2とNDUFS8の欠損変異体間の結合を確認するため、酵母EGY48株にTRAF2、NDUFS8ならびにレポーターpSH18-34の三者を形質導入したところ、結合陽性が再現できた。そこで、TRAF2構造変異体を用いて、TRAF2側の結合領或の検索を行った。TRAF2にはTRAFドメインとよばれるTRAFファミリーに共通の領域の他にRINGフィンガー、Znフィンガーという二つのモチーフ構造が存在する。これらの欠失変異体を作製し、ヒトの培養細胞内でのたんぱく-たんぱく間の結合試験を行ったところ、TRAF2に結合する多くのタンパク質と同じく、C末端側のTRAFドメインでNDUFS8と結合することが確認された。次にNDUFS8とTRAF2,JNK三者をCo-Transfectionして、NDUFS8がTRAF2によるJNKのリン酸化を増進させるかをIVKにより検討したが、確認できなかったので、TRAF2の別の結合蛋白質として同定された、TGF-βスーパーファミリーのシグナルをレセプターの下流で伝達するSmadファミリーというシグナル伝達分子群に属するSmad2について細胞内での機能を検索していきたい。
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