2002 Fiscal Year Annual Research Report
連続繊維補強ポリマ形材とその接合部の力学性状に関する研究
Project/Area Number |
02J11049
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
中澤 博之 豊橋技術科学大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 連続繊維補強ポリマ / 骨組膜構造クランプ部 / マルチアクシャル / FBGセンサ / 波長測定 / 波形測定 |
Research Abstract |
本研究では,建設資材の廃棄量を低減し,環境維持とエネルギコスト削減に寄与するため,使用年数をできる限り長くすることを目標とした長寿命型FRP建設構造を提案しており,そうした構造物の構造上の重要な部位の損傷評価を任意に確認(モニタリング)するシステムの確立および健全性評価法の確立を目的とし,FRP材に光ファイバセンサを埋め込んだ帯板試験体の引張載荷実験を実施した。試験体は,ガラス繊維を用いた引抜成形FRP箱型断面形材から部材軸方向に帯板に切り出したものを用いている。光ファイバセンサとしては,現状で最も精度が良好なFBG(fiber Bragg grating)センサを採用した。FBGセンサは,厚さ5.5mmのFRP材の表面に深さ約0.5mmのV字型の溝を設け,その溝にFRP母材のマトリクスと力学性状が類似の2液系エポキシ接着剤を充填し,埋め込むと共に,もう一枚のFRP帯板に接着した。FBG計測としては,従来の歪量を得るための波長測定に加え,材料内部の損傷をモニタリングするために波形測定も行った。載荷は,負荷・除荷を繰り返しながら25kNづつ増加させ破壊に至るまで行った。波長測定より,FRP材が破壊に到るまでの歪を定量的に求めた結果,その値と従来の歪ゲージとの値は最大でも10%程度の誤差範囲であり,非常に精度良く測定できることを明らかにした。波形測定より,光パワースペクトル形状を連続的に計測した結果,トランスバースクラックに関係した内部損傷によると考えられる歪の不均一性が顕著になることによって,単一ピークのスペクトル形状から,複数ピークのそれに大きく変化する現象があることを発見し,そうしたスペクトル形状の変化をモニタリングすることで内部損傷の進展を評価できることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)