2002 Fiscal Year Annual Research Report
内モンゴル東部地域における土地政策と地域社会の変容
Project/Area Number |
02J11159
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
林 佐保 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 内モンゴル / 土地政策 / 満州国 / 地籍整理事業 |
Research Abstract |
今年度は、研究課題「内モンゴル東部地域社会における土地政策と地域社会の変容」について研究を進めるため、中国、内モンゴル、台湾日本国内において、主に内モンゴルの土地制度に関わる文書・資料収集を実施した。以下は今年度の研究実施報告である。 1、2002年8月(2週間)、内モンゴル自治区における調査:内モンゴル自治区図書館(フフホト市)、フルンボイル市図書館(ハイラル)において文献調査を行なうとともに、シン・バルガ左旗、エヴェンキ族自治旗において、1930〜1940年代の日本支配時代を知るモンゴル人を対象に聞き取り調査を行なった。これらの調査については『近現代東北アジア地域史研究会news letter』において報告を行っている。 2、2002年12月(2週間)、台湾における調査:中央研究院近代史研究所档案館(台北、以下同じ)、国史館、蒙藏委員会蒙藏中心、国家図書館などの資料館において、文書(档案)・文献の調査、ならびに史料収集をおこなった。 3、2003年2月〜3月(2週間)、中国における調査:国家図書館(北京、以下同じ)、社会科学院近代史研究所図書館、科学院図書館、中央民族大学図書館において、文献調査、ならびに史料収集をおこなった。 4、2002年11月、山口大学経済学部東亜経済研究室において、旧植民地関係資料の調査・収集を実施した。 5、中華民国時代のモンゴル語雑誌『蒙藏週報』(目次)のデータ・ベース化を行った。 さらに上記の調査をもとに研究論文の執筆を行い、その成果の一部を『アジア経済』に発表した。研究論文では、内モンゴル東部地域における清末、民国時代、満州国時代における土地制度の変遷について整理を行なうとともに、新たに発掘した資料を用いて、満州国時代に実施された地籍整理事業について分析を進めている。なお、研究論文は2003年度提出予定である。
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Research Products
(2 results)