2002 Fiscal Year Annual Research Report
東アフリカ環ヴィクトリア・ナイル系「民族」の生成と失敗した戦略
Project/Area Number |
02J11166
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
梅屋 潔 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ウガンダ / ナイル系民族 / ジョパドラ / アミン政権 / 独立後 / 大主教暗殺事件 / オボス=オフンビ / オカルト |
Research Abstract |
本年度の調査研究はおおむね予定通りに進行した。現地調査に先行する国内の諸研究機関の所蔵する資料の渉猟においては、慶應義塾大学図書館が、Africa Research Bulletin : Political Social and Cultural Seriesをほとんどすべて所蔵しているなど、nacsis webcatやOPACなど電子検索では知りえなかった発見があった(当該文献は特に古い号の書誌の電子化が遅れていた)。平成14年9月24日〜平成14年11月22日、2ヶ月間に絞って実施したウガンダ国における現地調査であったが、当初の目的であるオボス=オフンビのバイオグラフィ作成のための、トロロ県における遺族との面会も潤滑に行われ、オボス=オフンビの実弟であるDr. John Otiti医師との面会などさまざまな機会に遺族とのラポールも補強されている。特に現地調査で特筆すべき収穫は、オボス=オフンビの遺品であるアルバム二冊と日記4冊を借り出すことができたことである。これらは電子化して保存し、遺族にも還元する予定である。またトロロ県基地近隣地域住民にたいする聞き書きフィールドワーク実施と本研究に必要とされる文献の現地図書館等(マケレレ大学、マケレレ社会調査研究所、基礎社会調査研究所)におけるウガンダ政治史に関わる資料蒐集、および文書館における資料蒐集も予定通り遂行された。現在収集された文献資料およびインタビュー資料を整理中であるほか、ウガンダ国官報の所蔵状況や所蔵機関などが不明確で、来年度の課題として残されている。またオボス=オフンビと関係の深かったもと大主教故ヨナ・オコスの記念行事で読まれたバイオグラフィについてナミレンベ大聖堂に依頼し、文書館に閲覧および複写の依頼を申請している。
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