2003 Fiscal Year Annual Research Report
植民地下朝鮮における朝鮮語規範化政策、運動とその社会的背景
Project/Area Number |
02J11179
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
三ツ井 崇 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 植民地教育 / 文化運動 / 言語思想 / 「日鮮同祖論」 / 史学思想史 |
Research Abstract |
本年度は、2003年7月より12月までの6ヶ月間、大韓民国・ソウル大学校韓国文化研究所に所属することで、1920年代朝鮮における文化運動の展開に関する史料や研究文献の収集に努めた。これと関連して、6月には大韓民国の韓日民族問題学会の機関誌『韓日民族問題研究』第4号に「植民地下朝鮮における言語支配-朝鮮語規範化問題を中心に-」と題して、従来取り組んできた「植民地下朝鮮における朝鮮語規範化政策、運動とその社会的背景」に関する途中経過を論文化して発表するとともに、同内容を敷桁したものを同学会の月例発表会(2003年9月)で口頭報告をおこなった。 植民地期の文化運動については、日本・韓国双方において入手が難しい史料が依然として存在するため、次年度以降も継続して調査することになる。 本年度は、植民地下朝鮮における教育政策および文化運動に関する調査・研究を進めると同時に、2004年度に予定していた同時代における思想的背景についても少し研究を進めることができた。2003年10月には、朝鮮史研究会(日本)第40回大会報告(テーマ:「学問から視る近代」)として、近代の言語思想の一つであり、かつ歴史観の一つでもあった「日鮮同祖論」について、その1880〜1910年代における学問的基盤のあり方に対する報告をおこなった(「『日鮮同祖論』の学問的基盤に関する一試論-「韓国併合」前後を中心に-」)。このテーマに関しては、次年度以降のものを若干先取りしているが、本格的な展開は次年度以降の課題となる。
|
Research Products
(1 results)