2004 Fiscal Year Annual Research Report
植物抵抗性遺伝子の多様化機構の解明と進化工学的応用
Project/Area Number |
02J20038
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
池田 健一 独立行政法人農業生物資源研究所, 生理機能研究グループ, 特別研究員(PD)
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Keywords | 分子進化工学 / 植物抵抗性遺伝子 / シャッフリング / いもち病 |
Research Abstract |
前年度より引き続いて、植物抵抗性遺伝子Pibを出発点としたロイシンリッチリピートの反復単位を利用したシャッフリングライブラリーの質の向上に努めた。反復単位を重合化させる過程で少数のユニットしか重合しないものが含まれてくるのを防ぐために、ゲル回収方法やライゲーション・PCR反応時に添加するヌクレオチド濃度等の検討を行った。その結果、平均1kb、約10反復単位が重合したライブラリーが得られた。得られたライブラリーを用いて、イネいもち病菌の病原性に関わるハイドロフォービン遺伝子MPG1とイネ萎縮病ウイルスの外被タンパク構成成分である第8分節の二つの遺伝子断片をベイトとし、バクテリアTwo-Hybridシステムを用いて相互作用する遺伝子配列の選抜を行った。その結果、MPG1と相互作用する二つのクローンが見出された。このクローンの塩基配列を明らかにしたところ、同じ配列であることが明らかとなり、再現性が示された結果となった。しかしながら、得られたクローンが選択培地上で生育する速度は、バクテリアTwo-Hybridシステムにおいて添付されているポジティブコントロール遺伝子配列(酵母のGalタンパク質系を大腸菌用に適合化させたもの)と比較して非常に遅いものであった。このことは、選抜されてきたタンパク質がMPG1に対して結合力が弱いことを示唆するものであった。現在は、より強い結合力を持っ遺伝子配列を得るために、選抜されてきた遺伝子配列をもとにしてError-prone PCRを行い新たな選抜を試みている。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] A Reovirus Causes Hypovirulence of Rosellinia necatrix.2004
Author(s)
Kanematsu, S., Arakawa, M., Oikawa, Y., Onoue, M., Osaki, H., Nakamura, H., Ikeda, K., Kuga-Uetake, Y., Nitta, H., Sasaki, A., Suzaki, A., Yoshida, K., Matsumoto, N.
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Journal Title
Phytopathology 94
Pages: 561-568