2004 Fiscal Year Annual Research Report
胚中心における免疫記憶の誘導、維持に関与する分子機構の解明
Project/Area Number |
02J20062
|
Research Institution | National Institute for Longevity Sciences,NCGG |
Principal Investigator |
錦見 昭彦 国立長寿医療センター, (研究所)・実験動物管理室, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 胚中心 / B細胞 / 免疫記憶 / シグナル伝達 / Cdc42 / GEF / DOCKファミリータンパク |
Research Abstract |
昨年度までに、胚中心の成熟B細胞において、それら以外のB細胞と比較して発現が増強している遺伝子群の中で、リン酸化シグナル伝達に関与している因子として、新規タンパクであるSPH238を単離した。このタンパクについて解析したところ、guanine nucleotide exchange factor (GEF)のひとつであるZizimin1と高い相同性をもち、かつ主要なドメイン構造も一致していることが明らかになった。また、アミノ酸配列や遺伝子がX染色体上に存在するといった状況から、Zizimin2(あるいはDOCK11)として存在が予測されていたタンパクであることが明らかになった。リコンビナントのRhoタンパクを用いたpull-downアッセイにより、Zizimin2はZizimin1と同様にC末端側のCZH2ドメインを介してCdc42に特異的に結合すること、また、Zizimin2をCOS1細胞に過剰発現させるとCdc42が活性化されることから、Zizimin2はCdc42に特異的なGEFであることが示された。Zizimin2について発現解析を行った結果、脾臓、胸腺、骨髄、末梢血リンパ球といった免疫系組織で特異的に発現していることが明らかになった。この結果は、胚、脳、腎臓で発現しているZizimin1とは対照的な結果である。このことからは、Zizimin2は免疫系特異的にCdc42を調節する因子であることが示唆された。これらの実験と並行して、Zizimin1をコンディショナルにターゲティングするベクターで相同組換えしたES細胞をマウス着床前胚に注入し、キメラマウスを作製した
|
Research Products
(4 results)
-
-
[Journal Article] Zizimin2 : a novel, DOCK180-related Cdc42 guanine nucleotide exchange factor expressed predominantly in lymphocytes.2005
Author(s)
Nishikimi, A., Meller, N., Uekawa, N., Isobe, K., Schwartz, M.A., Maruyama, M.
-
Journal Title
FEBS Letters 579・5
Pages: 1039-1046
-
-
[Journal Article] Protein phosphatase 1, but not protein phosphatase 2A, dephosphorylates DNA-damaging stress-induced phospho-serine 15 of p53.2004
Author(s)
Haneda, M., Kojima, E., Nishikimi, A., Hasegawa, T., Nakashima, I., Isobe, K.
-
Journal Title
FEBS Letters 567・2-3
Pages: 171-174