2003 Fiscal Year Annual Research Report
線状ゲノム維持におけるATM/ATRスーパーファミリーの多面的機能の解析
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02J20066
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Research Institution | National Institute for Longevity Sciences,NCGG |
Principal Investigator |
高田 英基 国立療養所中部病院, 長寿医療研究センター・老年病研究部, 特別研究員(PD)
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Keywords | テロメアインテグリティ / クロマチン免疫沈降 / ATMキナーゼ / テロメア関連タンパク / テロメア代謝異常 |
Research Abstract |
線状DNA末端安定化におけるATM/ATRの機能を解明すべく、出芽酵母を用いた従来のクロマチン免疫沈降法の改良、テロメア恒常性異常変異株の構築のほかつぎのような実験系の確立をおこなった。 1.Tell、Mec1両タンパ質の同一細胞内発現系の確立 これまでの研究は、テロメア代謝に関連のあるタンパク質をそれぞれ別の細胞においてエピトープタグ付与し、それぞれの挙動からテロメアとそれらのタンパク質の全体像を類推しようというものであった。この方法ではタグが付与された結果タンパク質の性質が変化し、その結果がデータに影響していることを否定できない。そこで我々は、同一細胞内で複数種類(現在のところ3種類)のタンパク質のエピトープタギングコンストラクトを発現する株を構築し、コントロールとなるタンパク質の挙動が変化しないことを確認しつつ目的のタンパク質の挙動を追跡可能な実権系を確立した。この細胞に、さらに様々なテロメア代謝異常を導入することにより、それらのタンパク質の挙動への影響を解析することによりテロメア関連遺伝子間のネットワークの詳細が解析可能となった。 2.テロメア領域の特異的かつ定量的な増幅条件の確立 テロメア領域は複数の染色体間で高い相同性を示すため、クロマチン免疫沈降後のサンプルにおいて特定のテロメアの濃縮効率を定量化することが非常に困難であった。そのため他グループによる従来の研究では、人工的に構築したテロメア領域を用いた実験系が主流であった。そこで我々は、内在性の複数のテロメア領域を同時にかつ特異的に定量する条件を確立した。これにより内在性のテロメアとタンパク質との結合の特異性、その挙動を詳細に検討することが可能となった。 以上の手法をもとに、我々は世界で初めてTell、Mec1両タンパク質がin vivoでテロメアに結合することを示し、またこれらの結合関係が細胞周期依存的かつ排他的な関係にあることを示した(Mol.Cell in press)。またMec1の結合様式、およびMec1の欠損細胞における他因子の挙動を詳細に解析した結果からテロメア複製時のクロマチン構造変換におけるMec1テロメア局在化の意義が示唆され、現在これらのタンパク質のテロメア結合意義についてその本質を解析中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 郡家徳郎: "Progressive rearrangement of telomeric sequences added to both the ITR ends of the yeast linear pGKL plasmid."Biol.Proced.Online. 5. 29-42 (2003)
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[Publications] 須原弘登: "Monitoring of white-rot fungus during bioremediation of polychlorinated dioxin-contaminated fly ash."Appl.Microbiol.Biotechnol.. 62. 601-607 (2003)
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[Publications] 高田英基: "Reciprocal association of the budding yeast ATM-related proteins Tell and Mec1 with telomeres in vivo."Molecular Cell. 印刷中.