2004 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギー密度固体電解質形マイクロ燃料電池の開発
Project/Area Number |
02J20093
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
小林 健 独立行政法人産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門・マイクロ実装研究グループ, 日本学術振興会特別研究員(PD)
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Keywords | 燃料電池 / MEMS / 固体電解質 / マイクロバルブ |
Research Abstract |
本研究で計画している固体電解質形マイクロ燃料電池は、(1)発電部の固体電解質セラミックス、(2)燃料タンク、(3)燃料供給を制御するマイクロバルブからなる統合システムである。本年度も昨年度と同様(1)、(3)を中心に研究を遂行した。 (1)においては、ランタンガレート系セラミックスであるLa_<0.9>Sr_<0.1>Ga_<0.8>Mg_<0.2>O_3セラミックス上に、MEMS微細加工技術の一つであるスクリーン印刷を用いて燃料極、空気極を成膜した。その結果、燃料極、空気極の電極幅、電極間隔が最小100岬の単室型固体電解質形マイクロ燃料電池の作製に成功した。さらに、このマイクロ燃料電池の発電試験を行い、0.3V程度の起電力が得られることを確認した。上記の研究と平行して、La_<0.9>Sr_<0.1>Ga_<0.8>Mg_<0.2>O_3の厚膜化について検討した。その結果、厚さ20μm程度のLa_<0.9>Sr_<0.1>Ga_<0.8>Mg_<0.2>O_3厚膜をアルミナ基板上に作製することに成功し、その特定がLa_<0.9>Sr_<0.1>Ga_<0.8>Mg_<0.2>O_3セラミックスと同等であること実証した。 (2)においては、前年度に試作したマイクロバルブの耐圧性は20kPaと、燃料電池の燃料をシャットダウンするには不十分であった。そこで、マイクロバルブの基本構造はそのままにアクチュエータ、流路、ギャップサイズについて検討した。これらの点に着目して試作、評価を行った結果、100kPa以上という高い耐圧性を示すマイクロバルブの試作に成功した。このような優れた耐圧性を示すマイクロバルブの生産性を向上させるため、MEMS微細加工技術を活用したマイクロバルブの作製を検討した。その結果、直径100mmのシリコン上に16個のマイクロバルブを一括複数作製することに成功した。
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Research Products
(5 results)