2005 Fiscal Year Annual Research Report
Holliday構造DNAの分岐点移動反応の顕微鏡による直接観察
Project/Area Number |
02J20139
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
韓 龍雲 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | DNA相同組換 / Holliday構造DNA / RuvA-RuvB蛋白質 / モーター蛋白質 / 一分子イメージング |
Research Abstract |
DNAの転写、合成、分解、巻き戻し、組換えなどの機能を担う蛋白質の多くは、ヌクレオチドを加水分解したときに得られるエネルギーを使って、DNA分子に沿って動きながら機能する分子モーターである。これらのDNA分子モーターの動作原理は、これまでに多くの研究がなされている筋収縮、細胞運動、細胞内物質輸送などに関わる運動蛋白質分子モーターとは異なると考えられ、非常に興味深い。そこで本研究では、1分子イメージング、1分子操作、1分子計測法技術を使い、DNA分子モーターの動きのメカニズムを明らかにすることを目的とする。 その中で私は相同組換えの中間体である十字型構造をしたHolliday構造DNAの分岐点移動を光学顕微鏡により直接検出することを試みている。Holliday構造DNAの分岐点移動にはRuvA-RuvB蛋白質複合体が関与している。RuvAがHolliday構造を認識する蛋白質でRuvBがモーター蛋白質である。これまでに観察に必要な十分な長さのHolliday構造DNAを作製した。このHolliday構造DNAは片側がスライドガラス基盤に固定し、もう片側には磁気ビーズをつけることができるように細工をした。そして、今回作製したHolliday構造DNAをスライドガラス上に固定し、磁石でDNAを引っぱり上げ、そこにRuvA、RuvB蛋白質を加え、RuvAB-Holliday構造複合体を形成させ、エネルギー源であるATPを加え、ビーズの回転を観察した。これまでにいくつかのビーズの回転運動を観察することができた。現在、論文に投稿中である。
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