2005 Fiscal Year Annual Research Report
環境低負荷型オフィスビルのヒートアイランド緩和と省エネルギー効果の評価
Project/Area Number |
02J20174
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
平野 勇二郎 埼玉大学, 理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 省エネルギー / 都市ヒートアイランド / 気象モデル / オフィスビル / 空調負荷 / 屋上緑化 / 高アルベド塗料 / 東京都心部 |
Research Abstract |
本年度の主な成果は以下の通りである。 ・高アルベド塗料の効果のシミュレーション評価 初年度に報告した高アルベド塗料の効果の観測について結果を検証するため、1次元熱収支・熱伝導モデルを作成し、シミュレーション評価を行った。この結果、例えば日中に下向き顕熱フラックスが生じることなどの観測により得られた一連の知見について、物理的な整合性がある形で検証することができた。 ・ヒートアイランド緩和策の省エネルギー効果のマクロ評価 メソスケール気象モデルによる都市ヒートアイランドのシミュレーションとエネルギー消費原単位の気温感応度に基づくエネルギー消費量推定手法とを組み合わせ、ヒートアイランド緩和策の空調用エネルギーの削減効果について都市スケールでの評価を行った。この結果、都市緑化によりヒートアイランド緩和することで、とくに夏季の業務部門において大きな省エネルギー効果が得られることなどが明らかになった。 ・エネルギー消費量気温感応度算定手法の相互比較 本研究課題の主たる目的であるオフィスビルのヒートアイランド緩和・省エネルギー技術の都市スケールでの評価は、基本的にはこれまでに報告した内容で目標通りの成果が得られていると考えているが、これまでの結果を検証するため、エネルギー消費量の気温感応度に着目して他の手法との相互比較を行った。比較対象としてここでは月別エネルギー消費原単位を用いた方法、空調負荷計算による方法、デグリーデーによる推定式、エネルギー供給量・消費量のデータを用いた方法を取り上げ、これらについて比較・検討した結果、各手法の特性が概ね明らかになり、妥当性・信頼性を確認することができた。
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Research Products
(6 results)