2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J61404
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
清水 英子 千葉大学, 大学院・医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | NKT細胞 / サブトラクション / MG-CSF / MAP Kinase |
Research Abstract |
NKT細胞は自然免疫系に属する細胞である。NKT細胞は、Vα14NKT細胞受容体によってある種の糖脂質を認識して活性化され、IL-4やIFN-γ等のサイトカインを産生するとともに、パーフォリンを分泌して標的腫瘍細胞を傷害し、腫瘍免疫を担っている。遺伝子操作動物を用いた研究から、生体防御のさまざまな局面で非常に大きな役割を果たしていることがわかってきた。この申請では、NKT細胞の前駆細胞であるNKβ細胞から成熟NKT細胞に分化する機構を分子レベルで解明するとともに、標的腫瘍細胞の認識に関わる分子群を同定することを目的とした。これまでに、サブトラクション・クローニング法の一種であるSuppression subtractive hybridization(SSH法)により、成熟したVα14NKT細胞と、Vα14NKT細胞の前駆細胞であるNKβ細胞において一方のみに発現している遺伝子をいくつか同定した。 そのうち、Mouse PK3(Mitogen-activated protein kinase-activated protein kinase 3)の全長のクローニングが終わった。これは、ERKやp38 MAPKの下流の分子であるが、このキナーゼの標的分子は不明である。この遺伝子の転写はGM-CSFでNKβ細胞を刺激すると約18時間で発現が上昇することから、GM-CSF依存性のNKT細胞での分化・遺伝子再構成などのプロセスを誘導している可能性が出てきた。今後、またゲノム上での遺伝子構造の解析を進める。ノックアウトマウス作成のコンストラクトの作成を目指す。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Akutsu, Y., Nakayama, T., Harada, M., Kawano, T., Motohashi, S., Shimizu, E., Ito, T., Kamada, N., Saito, T., Matsubara, H., Miyazawa, Y., Ochiai, T., Taniguchi, M.: "Expansion of lung Vα14 NKT cells by administration of α-galactosylceramide-pulsed dendritic cells"Jpn. J. Can. Res. 93. 397-403 (2002)