2003 Fiscal Year Annual Research Report
カタログ化cDNAを用いたアポトーシスシグナル伝達系の解析
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02J61406
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
富樫 卓志 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | cDNA / ハイスループット / アポトーシス / Gateway System / リアルタイムPCR / プルダウン法 |
Research Abstract |
申請者は,平成15年度の研究計画に従い,下記に示した研究計画を遂行した. 1.新規アポトーシス関連遺伝子の選択を目的とし,Jurkat細胞およびPC12細胞に遺伝子導入し,新規アポトーシス関連遺伝子の選択を試みた.その結果,アポトーシスを誘導する遺伝子を新たに同定するに至っていない. 2.相互作用解析を目的とし,標的遺伝子(Accession no.AK001571)を発現させ,プルダウン法を用いた解析を試みた.その結果,プルダウン後のタンパク質試料を電気泳動後,銀染色によりバンドを確認するとネガティブコントロールでは認められないバンドを確認することができた.さらに,標的遺伝子に特異的なバンドに由来するペプチド断片の解析を,質量分析計を用いて進めているが,ペプチド断片の回収率の低さが原因となり,現在のところ,相互作用タンパク質の同定に至っていない. 3.発現プロファイルへの影響を検討することを目的とし,導入24時間後のmRNAの発現解析をリアルタイムPCR法により行った.その結果,有意に変化したアポトーシス関連既知遺伝子は,調べた範囲で認められていない.この原因として,導入された遺伝子の発現は,他の遺伝子のmRNA発現量を変化させることなく,アポトーシスシグナル伝達系に作用する.などが考えられ,項目2を優先して行っているところである. 4.アポトーシス誘導能を持つことが示唆された遺伝子のアポトーシスシグナル伝達系への位置付けを目的とし,2および3の項目で示した計画内容を遂行したが,位置付けとして必要十分な情報を収集するに至っていない.しかしながら,タグ(EYFP, V5,FLAG)を持つタンパク質として細胞内で発現した場合,ミトコンドリアに局在することから,ミトコンドリアにおいて,アポトーシスシグナル伝達経路に関与することが示唆された.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Minamikawa-Tachino R et al.: "High-throughput classification of images of cells transfected with cDNA clones."C R Biol.. 326(10-11). 993-1001 (2003)
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[Publications] Ota T et al.: "Complete sequencing and characterization of 21,243 full-length human cDNAs."Nat.Genet.. 36(1). 40-45 (2003)